JASPICはソフトウェアプロセスの改善に関する研究、普及活動を行っています

SPI Japan 2024

ソフトウェアプロセス改善カンファレンス2024

SPI Japanはソフトウェア開発プロセス改善活動で得られた技術や知見を総集し、その普及と技術力向上の場を提供するために開催いたします。JASPICが主催する最大のイベントです。

2024/10/16(水)〜10/18(金)

2024/10/16(水)

いいソフトウェアを創るための組織と経営

「いいソフトウェアをつくりたい」それが、私がエンジニアだった頃から経営者になってからも持ち続けている一貫した思いです。
いいソフトウェアは、いい目的があることだけでなく、いい仲間と共に、いい議論を尽くし、いい品質を求めて、いい開発プロセスであることが必要です。
その実現のために、私の創業した株式会社ソニックガーデンでは、新しいビジネスモデル「納品のない受託開発」、全社員リモートワーク、管理ゼロで成果をあげる組織など、様々な経営としての取り組みをしてきました。ここ数年は、若いエンジニアを育てるための徒弟制度の再発明に取り組んでいます。
本講演では、そうした「いいソフトウェアをつくる」ための取り組みと、得られた学びについて事例を交えて紹介します。

倉貫 義人 氏
(株式会社ソニックガーデン 代表取締役社長)

「納品のない受託開発」という月額定額&成果契約で顧問プログラマを提供する株式会社ソニックガーデンの創業者で代表取締役社長。アジャイル開発のエヴァンジェリスト。1974年生まれ。京都府出身。大手SIerにてプログラマやマネージャとして経験を積んだのち、2011年に自ら立ち上げた社内ベンチャーのマネジメント・バイ・アウトを行い、株式会社ソニックガーデンを設立。「納品のない受託開発」という斬新なビジネスモデルは、船井財団「グレートカンパニーアワード」にてユニークビジネスモデル賞を受賞。会社経営においても、全社員リモートワーク、本社オフィスの撤廃、管理のない会社経営などさまざまな先進的な取り組みを実践。2018年には「働きがいのある会社ランキング」に初参加5位入賞と、「第3回ホワイト企業アワード」イクボス部門受賞。著書に『人が増えても速くならない』『ザッソウ 結果を出すチームの習慣』『管理ゼロで成果はあがる』『「納品」をなくせばうまくいく』がある。
ブログ https://kuranuki.sonicgarden.jp/

2024/10/18(金)

組織に自動テストを書く文化を根付かせる戦略(2024版)

自動テストはシステム開発のアジリティを高めるために決定的に重要な技術ですが、自動テストを「書く」ことをしてこなかった組織に対して、テストを書く文化を根付かせるのは、一朝一夕では成し遂げられません。本講演では、組織にテストを書く文化を根付かせるための試みとして、まずテストを書く意義について改めてまとめた上で、価値と原則を踏まえた戦略についてお伝えいたします。

和田 卓人 氏
(プログラマ、テスト駆動開発者)

学生時代にソフトウェア工学を学び、オブジェクト指向分析/設計に傾倒。執筆活動や講演、ハンズオンイベントなどを通じてテスト駆動開発を広めようと努力している。 『プログラマが知るべき97のこと』(オライリージャパン、2010)監修。『SQLアンチパターン』(オライリージャパン、2013)監訳。『テスト駆動開発』(オーム社、2017)翻訳。『事業をエンジニアリングする技術者たち』(ラムダノート、2022)編者。テストライブラリpower-assert-js作者。 X(Twitter):@t_wada GitHub:@twada

2024/10/18(金)

プロセス改善から共創~新しい価値の創出へ
価値ある波紋を拡げよう

IT開発・保守・運用の泥臭い実践者から組織的な品質保証、プロセス改善活動に携わるようになったものの失敗の連続。
思うようにいかない状況を打開すべく何年もの間さまざまな試行を繰り返した結果がSaPID(*1)というカタチとなりました。
現在私は共創ファシリテーターとしてDXやイノベーション~新事業創出にも携わっていますが、そこでもSaPIDをそのまま活用しています。
やっていることは「新しい価値を創出する(目的)ためのプロセス(手段)をデザインし、実装・実現すること」。
対象が自ら実践する事業・業務なのか、顧客の事業・業務なのかが異なるだけで、その進め方は同じであることを実感しています。
そう、プロセス改善は“新しい価値を創出するための活動”とも言えるのです。

新しい価値を創り上げるためのポイントは、どのような価値を実現したいのか?それを実現するために必要なプロセスはどのようなものかを仮説を交えつつ関係者と一緒に議論し、考え、デザインして実現すること。
実現の過程では、小さく試して思い通りの結果が得られるのかを確認し、見直しながら徐々に対象を拡げてゴールに近づくこと。
これらを関係者が一緒に進める上では対話に基づく相互理解や受容、ふりかえりによる気づきの共有や共感、共鳴が欠かせません。
それはまさに仲間と一緒に新しい価値を創り出し、見たことがない景色を一緒に眺める“共創”です。

今回は新しい価値を共創するためのポイントと、それがどうして大事なのか?を私がこれまでに経験してきた事例に載せてみなさんと共有します。

*1:SaPID:自律・自己組織化を促進する価値共創プログラム
https://www.softwarequasol.com/sapid/

対象者:
・プロセス改善に携わっている方
・IT関連の実務に携わっている方
・IT関連組織のリーダーや管理者の方
・ものごとの価値を高める役割をお持ちの方

安達 賢二 氏
(株式会社HBA 経営企画本部 エグゼクティブエキスパート兼イノベーション推進室 理事)

株式会社HBA入社後、各種システム保守・運用・開発担当、プロジェクトマネージャ、全社品質保証・情報セキュリティ・環境管理責任者、全社員が参画する生産革新活動“スリーム(SLIM)”企画・技術コーディネータ等を経験。 2012年社内イントレプレナー制度第1号事業者としてSoftwareQuasolを立ち上げ。 システムズアプローチによる自律運営への変革メソッドSaPIDをベースに、共創ファシリテーター/自律組織・人財育成コーチとして社内外問わず組織・チーム・個人の自律運営実現やパフォーマンス向上、DX実践/イノベーション創出等への支援活動を行っている。

2024/10/18(金)

AIシステムの品質とプロセス
~安心・安全なAIシステムの開発を目指して~

2010年代に始まった第3次AIブームではAIの性能が飛躍的に向上しましたが、AIが持つ不確実性や複雑さを起因とする様々な問題も発生しました。さらに、2022年から始まった生成AIブームではチャットや画像生成などが簡単に使えるようになった一方、倫理や権利に関する問題など、新たな問題も出てきました。これら問題に対し、AIが持つ有用性と解決すべき課題のバランスをとりつつ開発・提供・利用するための取り組みが行われています。

本チュートリアルでは、AIを搭載したシステムすなわちAIシステムを開発するときの品質とプロセスに焦点を当て、世の中の取り組みを紹介しつつ、ソフトウェア開発者が考えなければならないことをお話しします。AIを使ったシステム・ソフトウェアを開発する場合、品質もプロセスも改善しなければなりません。世の中では何が求められ、我々は何をすべきなのか、そのヒントを持ち帰っていただきたいと考えています。

対象者:
・AIシステムの開発に携わっている方
・プロセス改善や品質保証に携わっている方
・AIの課題に対する世の中の取り組みを知りたい方

久連石 圭 氏
(株式会社東芝 デジタルイノベーションテクノロジーセンター エキスパート)

株式会社東芝にて、ソフトウェアプロセス改善、品質保証、テスティングに関する研究や技術開発、製品展開に従事。2019年からAIプロダクト品質保証コンソーシアムに参加するとともに、社内でAIシステム品質保証のテーマを立ち上げ。現在、社内におけるAIシステム品質保証に関するガイドライン構築やプロセス構築を推進している。

SPI Japan 2024のテーマ

「響かせる」
~未来を拓くカイゼン、一緒に探求しましょう~

 近年、AI (人工知能)やIoTをはじめとする技術の利活用が進む中で、ソフトウェアの存在感が高まっており、ソフトウェアのプロセス改善や品質保証が果たす役割はますます大きくなっています。

 これら大きくなる役割を認識し、期待される成果を生み出すべく活動されつつも、試行錯誤を重ねて苦労されている組織が少なくありません。プロセス改善の効果を発揮するためには、SPIチームの熱意に加えて、その意義を関係者の心に“響かせて”協力を得ることが不可欠です。そして、開発プロジェクトや品質保証部門などの多くの関係者を巻き込み、知恵を集めることで“共鳴”を生み、組織を動かし、成果につながります。

 SPI Japanには、豊富な経験・知見や多様な視点があふれています。
 参加者のみなさまがお互いに顔を合わせ、語り合い、情報共有できるようなプログラムとしました。
 この場を活かし、みなさまと“共鳴”することで、共に未来に向かってカイゼンを推し進めましょう!!!
 SPI Japan 2024沼津会場でみなさまを心よりお待ちしております。

プログラム

12:00-

受付


13:00-15:00

◎オープニング

◎基調講演
いいソフトウェアを創るための組織と経営

倉貫 義人(くらぬきよしひと)氏(株式会社ソニックガーデン 代表取締役社長)


15:00-15:30

休憩


15:30-17:00

一般発表1

今回も様々な題材による発表が寄せられました。現場が直面している課題を解決するヒントとなる発表、改善活動に関する知見や経験に関する発表、さらには、改善活動を尚いっそう進めていく上での指針を与えてくれる発表などを予定しています。
公募・審査により、「エンジニアリング改善」「人材育成・スキル向上」「プロセス改善による品質向上・効率化」「組織とマネジメント」「アジャイル開発とマネジメント」の5項目から合計20件の発表になります。

◎セッション1A<エンジニアリング改善(1)>

ローコード/ノーコード活用時のリスク低減を目的としたノウハウ整備

近藤 悠志(株式会社日立ソリューションズ)

東芝府中事業所をスコープとした構成管理プロセスの改善に挑戦してみた ~IDEALモデルを使ったプロセス改善の進め方~

黒川 久美子(東芝インフラシステムズ株式会社)

基幹システムにおける自動テストの課題と対策

野尻 優輝(住友電工情報システム株式会社)

◎セッション1B<人材育成・スキル向上>

品質管理スキル向上の取組

秋本 孝行(NECソリューションイノベータ株式会社)

AI共創開発:新時代の生産性と人材育成に関するトライアル ~生成AI活用によるソフトウェア開発プロセスと人材育成の最適化~

山崎 裕司(株式会社ニデック)

新卒入社社員によるアジャイル開発推進~2年間の軌跡~ ~アジャイルの道も一歩から~

赤塚 秀介(東芝テック株式会社)


17:00-17:45

◎TSPIC発表交流

TSPIC (Taiwan Software Process Improvement Consortium)からの参加者による2件の発表を予定しています。発表を通じて台湾のプロセス改善実践者との交流の場を提供します。

◎TSPIC発表交流A

開発チームのコードレビュー優先度分析研究

羅 引嘉(台湾ソフトウェアプロセス改善コンソーシアム)

◎TSPIC発表交流B

EXPLORING URBAN DYNAMICS IN TAIWAN: MOBILE DEVICE GPS SIGNALS FOR SPATIO-TEMPORAL ANALYSIS OF OFFICE WORKER BEHAVIOR
(台湾における都市動態の探求:オフィスワーカーの行動に関する時空間分析のためのモバイルデバイスGPS信号)

Yang-Chou Juan(台湾国立中興大学大学院情報工学科)


9:00-

受付


9:30-11:30

一般発表2

今回も様々な題材による発表が寄せられました。現場が直面している課題を解決するヒントとなる発表、改善活動に関する知見や経験に関する発表、さらには、改善活動を尚いっそう進めていく上での指針を与えてくれる発表などを予定しています。
公募・審査により、「エンジニアリング改善」「人材育成・スキル向上」「プロセス改善による品質向上・効率化」「組織とマネジメント」「アジャイル開発とマネジメント」の5項目から合計20件の発表になります。

◎セッション2A<プロセス改善による品質向上・効率化>

PDCAサイクル短期化の取り組み

中村 伸裕(住友電工情報システム株式会社)

フリーランスを使ったベンチャー企業での品質向上の取り組み ~ウォーターフォール開発でもアジャイル開発でもない会社でのアジャイルコーチの取り組み~

松浦 豪一(The Path Of Survival)

リモートワーク時代に適応するためのレビュープロセス改善の取組み ~勤務スタイルを変えたら、レビュースタイルも変えよう!~

小林 一郎(SOMPOシステムズ株式会社)

魅力的品質の作り込みに向けたTISインテックグループの取り組み

村山 光一郎(TIS株式会社)

◎セッション2B<組織とマネジメント>

上位下達をより良い形で浸透させ組織を成功に導くミドルマネージャー ~組織の想いを響き渡らせ現場の自律と継続的カイゼンを成し遂げる~

小坂 淳貴(KDDIアジャイル開発センター株式会社)

事業活動に貢献できる内部監査を目指して

相澤 武(株式会社インテック)

ソフトウェアプロセス改善推進の知見の科学技術・イノベーション政策推進への応用

田村 朱麗(株式会社東芝)

自主経営・進化型の組織を目指すための素地を作る TryC 活動 ~組織課題を自分ごととして捉え、開発業務では身につきづらいソフトスキル成長を促す~

高橋 三郎(パナソニック アドバンストテクノロジー株式会社)


11:30-13:00

休憩


13:00-14:30

一般発表3

今回も様々な題材による発表が寄せられました。現場が直面している課題を解決するヒントとなる発表、改善活動に関する知見や経験に関する発表、さらには、改善活動を尚いっそう進めていく上での指針を与えてくれる発表などを予定しています。
公募・審査により、「エンジニアリング改善」「人材育成・スキル向上」「プロセス改善による品質向上・効率化」「組織とマネジメント」「アジャイル開発とマネジメント」の5項目から合計20件の発表になります。

◎セッション3A<アジャイル開発とマネジメント>

ハードウェア開発へのアジャイル導入の挑戦 ~市場変化への迅速な対応を目指して~

寺野下 昌秀(東芝テック株式会社)

スクラムに適した品質基準の策定と開発スピード向上に関する考察 ~品質とスピードの両立をどう考えるべきか~

小堀 一雄(Scrum Inc. Japan株式会社)
ヴァッサー ジャンバティスト(株式会社yamaneco)

アジャイル開発における組織のマネジメントプロセス確立と定着 ~組織のマネジメント層を対象としたワークショップ形式研修の企画、開発~

今井 剣人(NECソリューションイノベータ株式会社)

◎セッション3B<エンジニアリング改善(2)>

セマンティック技術を用いたエンジニアリングプロセスの構築手法の提案

山路 厚(株式会社デンソークリエイト)

PG設計・PG開発WGにおける生産性向上の取り組み ~サブプロセスの時間分析によるPG設計工数の短縮~

安田 実(株式会社システムリサーチ)

ソフトウェア部品表(SBOM)活用システムによるコンプライアンス・セキュリティの向上

金子 真也(株式会社 日立製作所)


14:30-15:00

休憩


15:00-17:00

◎トーク&納得セッション

聴くだけの一方通行ではなく、双方向の会話やワークショップで「納得感」をお持ち帰りいただく6つのセッションです。
今年は、現地会場での参加型4セッションとオンラインでの参加型2セッションを用意します。
なお、現地会場での参加型セッションには、オンラインからの参加はできません。
また、オンラインでの参加型セッションに現地会場から参加する場合は、オンライン接続端末(PC、タブレット、スマートフォン)に加え、マイク付きのイヤホン・ヘッドホンもご持参いただく必要がありますのでご注意ください。

テーマ①【現地会場参加型】:自動車の電気/電子システムの進展~Automotive SPICE V4.0とは~ 【定員:35名】

自動車業界においては、安全・安心に対する取り組みに加えて、SDV(Software Defined Vehicle)など、電気/電子システムの重要性がますます高まっています。 その基盤として広く使用されているAutomotive SPICE®がV4.0に更新されました。 本テーマでは、これらの紹介をするとともに、システムエンジニアリングプロセスのプロセス参照モデル/プロセスアセスメントモデルの活用を体験していただきます。

日本SPICEネットワーク
室谷 隆(S3プロセスラボ)
    古田 健裕(SGSジャパン株式会社)

テーマ②【現地会場参加型】:コミュニケーションプロセスを改善!傾聴力の高め方【定員:30名】

SPI Japan 姫路(2015)、富山(2016)、東京(2017)、名古屋(2018)の各所でご好評を頂いた“傾聴チュートリアル”そして“劇団 寸劇の巨人”が、6年ぶりにSPI Japanの小部屋に帰ってきます! セッション前半ではSPI史上最強(!?)の産業カウンセラー(K-pro*)が、開発や現場ですぐに使える傾聴技術を寸劇を交えながらわかりやすく解説します。後半のセッションでは、簡単な傾聴技法を使ってあなたの目の前にいるその人の心の声を感じていただきます。 コロナ禍でチームメンバーとの会話に不安を感じるようになった“あなた”、1o1に自信がもてない“管理職の方”、そして、現場ともっと本音で話がしたい“SEPGの皆さん”、傾聴を実践することで、あなたと現場の信頼関係が劇的に変わるはずです。 「Don’t think,Feel!」(考えないで、感じることから始めましょう!) K-pro*:傾聴、共感でコミュニケーションプロセスを改善するプロフェッショナルチーム (K:共感、傾聴、改善/pro:プロセス、プロフェッショナル)

東海ソフトウェア開発プロセス研究会

テーマ③【現地会場参加型】:エンジニアのトリセツ #8.1
「Work Sustainability」~Sustainable Working for Happy Engineer’s Life~ 【定員:20名】

「エンジニアのトリセツ」活動は、ソフトウェア・シンポジウムのWG活動として2017年に始まりました。 ソフトウェア開発のパフォーマンスは、技術だけでなく、チームやステークホルダとの対人スキルの影響も強く受けることから、さまざまな事例をテーマに、ポジティブ面とネガティブ面の両方で議論をしています。 働く上で、達成感や満足感が重要であると同時に、持続可能な働き方も重要です。 では、「持続可能な働き方」とはどのようなものでしょうか? 本ワークショップでは、自分自身と仲間の仕事持続可能性についてグループで考えていきます。 今、目の前にある仕事だけにとらわれず、意見交換しながら、私たちのサステナブルな「トリセツ」を作っていきましょう! どうぞお気軽にご参加ください。

ソフトウェア・シンポジウム2024「エンジニアのトリセツ」WG
増田 礼子(フェリカネットワークス株式会社)
   松尾谷 徹(有限会社デバッグ工学研究所)

テーマ④【現地会場参加型】:今話題の「欧州サイバーレジリエンス法(CRA)」その影響と対応の必要性・方向性を理解しよう!【定員:20名程度】

当分科会は、昨今の製品/サービスへのセキュリティ要求の高まりを受け、今後のセキュリティ法規/標準の動向を見据えて、あるべきプロセス改善の姿とそれに必要な知識やスキルの獲得方法を研究することを目的に立ち上げられました。今回、旬のテーマとして、本トーク&納得セッション開催日の前後にも制定が想定される「欧州サイバーレジリエンス法(CRA:Cyber Resilience Act)」を取り上げます。
同法は、広くデバイスやネットワークに接続される電子機器全般を対象に猶予期間2~3年で製品へのセキュリティ機能の組み込みや販売後までの脆弱性対応義務を課すための認証制度を含む内容となっており、違反した場合は、CEマークの取り消しによる市場からの排除や高額の罰金を科せられるなど、日本を含む世界中の関連企業にとって極めて影響の大きなものとなります。
本セッションでは、製品ライフサイクル全般に渡るセキュアなプロセスとは何か?の説明から始めて、ご参加の皆さんの組織プロセスがセキュリティへの対応をどこまで進めているか/いないかに応じて3段階にグループ分けをして、その後のCRAの解説の中では、それぞれのグループで注意しなければならない点を強調して説明することで、理解をより深めていただければと思います。その後、各グループに分かれて、皆さんが抱えている疑問や課題を議論することで、対応の必要性や方向性だけでなく、具体的な活動のイメージを少しでも掴んでいただければ幸いです。
主たる対象者は、欧州市場向けに製品開発をしている組織のエンジニア・プロセス担当者などですが、世の中の動向を知りたい方にも参考となる内容です。
1)これからセキュリティに取り組む方:世の中の動向(ホットなキーワード・概念)を知る場として
2)現在セキュリティ対応中の組織の方:CRAがプロセスに与える影響を理解する場として
3)すでにセキュリティ対応している組織の方:CRAの具体的な内容・対応策を考える場として
皆さまのご参加をお待ちしております。

JASPICセキュリティ分科会

テーマ⑤【オンライン参加型】:「あぁ、ババ引いたな。。」そんなあなたにソシオドラマWS(オンライン版)【定員:10名程度】

私たちの周りには沢山の人たちがいます。この中には、困った人もいれば、頼れる人もいるし、結局つかめない人もいます。この様な環境でチームやペアで仕事をこなしていくと、「あぁ、ババ引いたな。。」そんなことを考えたことはありませんか?我々JASPIC人材育成分科会では、そうではなく、その人が何を考えているのか、どうしてあんな発言をするか、行動をするのか、をまずは理解する必要がある。そして適切に対応できれば、チーム力も人間力も向上すると考えています。しかし、それはとても難しいことです。そこで、他者を理解する力(エンパシー)を育成するワークショップを提供いたします。ソシオドラマという心理劇に演者として体験してみませんか?参加いただく場合は演者、観客、それぞれの立場で楽しんでいただけます。 どうぞ、お気軽にご参加ください。

JASPIC人材育成分科会

テーマ⑥【オンライン参加型】:プロセス改善とデータ分析、パターン言語【定員:20名程度】

データ分析はプロセス改善を効果的に進めるための有効な手段ですが、ソフトウェアプロセスはさまざまな要因(人的要因・開発環境など)の影響を受けるためそのデータを適切に測定・収集・分析することは容易なことではありません。 JASPIC SPC分科会ではプロセス改善のためのデータ分析に関するさまざまな問題点を話し合い、解決策を検討しております。 その一環として、問題点と典型的な解決策、コツをまとめた「データ分析パターン言語」の構築、利用検討もすすめています。 本セッションでは、EPG、品質保証、アジャイル等の観点からソフトウェアプロセスのデータ分析に関するトピック(実際の事例・問題提起等)をいくつか用意し、演習・討論等を通して、解決策を皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。 演習には「データ分析パターン言語」の紹介と活用も含みます。

JASPIC SPC(ソフトウェアプロセスデータ実践コミュニティ)分科会


17:00-17:30

休憩


17:30-19:30

◎意見交換会(現地参加のみ)
場所:調整中(プラサヴェルデ内での開催を予定)
参加費:千円〜2千円程度 ※当日申し受けます

今年も、対面の意見交換会を実施いたします。
本カンファレンスで見聞きしたホットな話題も含めて、初対面の方々と共に意見交換してみませんか?
SPIを通じて集まった人同士の交流の機会としてお楽しみください。
別途千円〜2千円程度の参加料でフリードリンク(アルコール含む)/軽食をご用意いたします。
参加料は当日意見交換会会場でお支払いください。


9:00-

受付


9:30-12:00

◎招待講演
組織に自動テストを書く文化を根付かせる戦略(2024版)

和田 卓人(わだたくと) 氏(プログラマ、テスト駆動開発者)

◎クロージング


13:30-16:30

◎チュートリアル(現地参加のみ)

今年は、過去にご好評をいただいておりましたチュートリアル企画を復活し、2コマご用意いたしました。プロセス改善による新しい価値を共創するためのポイントや、AIシステムの品質とプロセスについての解説など、皆さんの改善活動に必要な知識やスキル・活動のヒントを持ち帰っていただきます。なお、チュートリアル参加費(¥16,500-)は、本会議参加費とは別にご負担いただく必要がございます。

プロセス改善から共創~新しい価値の創出へ
価値ある波紋を拡げよう

講師:安達 賢二(あだちけんじ)氏(株式会社HBA 経営企画本部 エグゼクティブエキスパート兼イノベーション推進室 理事)

AIシステムの品質とプロセス
~安心・安全なAIシステムの開発を目指して~

講師:久連石 圭(くれいしけい)氏(株式会社東芝 デジタルイノベーションテクノロジーセンター エキスパート)


◆一部の講演・発表について参加者限定で見逃し配信を予定しています(期間限定)。

オンラインでの参加にあたって

  • 周囲の騒音に配慮されるなど参加いただく環境にご配慮ください。
  • 通信環境の良いところでご参加ください。
  • 参加者側の通信環境などの不備により参加が困難となった場合、返金はございません。
  • 以下の行為を禁止いたします。皆様のご協力をお願いします。
    異常と思われる接続を見つけた場合、予告なく切断することがあります。
    • 著作権、商標権、プライバシー権、氏名権、肖像権、名誉等の他人の権利を侵害する行為
    • URL、ID、パスワードの第三者への譲渡、貸与
    • 登録者以外の第三者が参加される行為
    • 録音、録画、画面のスクリーンショット撮影などの行為
    • 動画、画像のSNSなどへの掲載(発見した場合は削除要求します)
    • オンライン上で発生した不具合を利用した不適切な行為
    • 主催者の承諾なく、営利を目的とした情報提供等の行為
    • イベントに関係のない内容のチャット機能への書き込み
    • その他、主催者が不適切/不適当であると判断した行為
  • オンライン接続について
    • オンラインツールとしてZoomを利用します。
    • 現地会場限定のプログラムやセッションを除き、PC、タブレット、スマートフォンでのご参加が可能です。
    • Zoom:Webブラウザからはプラグインやソフトウェアをダウンロードせずに動画視聴が可能です。
    • ただし対応するWebブラウザは限られますのでZoom社のWebサイト等をご確認ください。
    • 接続および視聴に関わる技術的なサポートは提供いたしません。

後援

独立行政法人 情報処理推進機構 (IPA)

ソフトウェア技術者協会 (SEA)

日本SPICEネットワーク

一般財団法人 日本科学技術連盟 (JUSE)

一般社団法人 PMI日本支部

派生開発推進協議会 (AFFORDD)

Agile Japan

沼津商工会議所

静岡県東部地域IT推進協議会

カンファレンススタッフ

SPI Japan 2024 実行委員長
久和 恭子(パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社)

SPI Japan 2024 副実行委員長
八木 将計(株式会社日立製作所)

SPI Japan 2024 プログラム委員長
大盛 誠人(株式会社NTTデータ)
坂井 秀年(TIS株式会社)
千田 哲義(NECソリューションイノベータ株式会社)

SPI Japan 2024 プログラム委員
浅田 知二(ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社)
阿南 佳之(オムロンソフトウェア株式会社)
池田 浩明(株式会社インテック)
櫟 彩(TIS株式会社)
今井 剣人(NECソリューションイノベータ株式会社)
植村 貴美(個人会員)
遠藤 潔(個人会員)
小笠原 秀人(千葉工業大学)
岸本 大輔(NECソリューションイノベータ株式会社)
古石 ゆみ(株式会社SRA)
後藤 徳彦(NECソリューションイノベータ株式会社)
細美 彰宏(株式会社日立ソリューションズ)
伊達 渡(パナソニック株式会社)
飛田 正宏(キオクシア株式会社)
中山 貴史(パナソニックオペレーショナルエクセレンス株式会社)
野澤 秀樹(株式会社シーエーシー)
平原 嘉幸(株式会社東芝)
水田 恵子(パナソニック インダストリー株式会社)
和良品 文之丞(個人会員)

SPI Japan 2024 SJサポータ
岸 利至(キオクシア株式会社)
黒川 俊雄(株式会社シーエーシー)
小山 貴和子(株式会社東芝)
佐藤 慎一(株式会社NTTデータグループ)
菅沼 由美子(パナソニック インダストリー株式会社)
菅原 広行(ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社)
丹羽 愛一郎(個人会員)
和田 憲明(個人会員)

SPI Japan 2024 事務局
河野 明子(株式会社SRA)
鶴田 範子(株式会社SRA)
乘松 聡(特別会員)

JASPIC セミナー推進チーム/外部広報推進チーム
小松澤 敦(株式会社日立ドキュメントソリューションズ)
中山 高宏(ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 )
中森 勝(パナソニック株式会社)
竹内 朝一(東芝デベロップメントエンジニアリング株式会社)
武田 治紀(株式会社日立製作所)
羽原 寿和(株式会社東芝)

主催

日本SPIコンソーシアム(JASPIC)

問合せ先

infoAアットjaspic.org
※「アット」を半角の「@」に置き換えて宛て先とし、件名に「SPI Japan 2024 について」とお書き添えください。

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