ソフトウェアプロセス改善ワークショップ 2004
~“気軽でまじめな議論”をとおして解決策を探る~
※当イベントは終了しました
主催:日本SPIコンソーシアム(JASPIC)
昨年9月に行われた SEPG Japan 2003 は、多くの方に参加いただき、ありがとうございました。
今年も9月に同様のカンファレンスを企画中ですが、それに先立ち、少人数のグループでじっくりと問題提起や意見交換をしていただくためのワークショップを企画致しました。
近年、多くの組織がソフトウェアプロセス改善活動に取り組んでいます。特に、1999年以降、CMM (Capability Maturity Model: 能力成熟度モデル)の日本語版の出版などにともなって活発になってきました。しかしながら、どのようにプロセス改善活動を進めていけばいいのか、どのように組織のメンバーを巻き込んでいけばいいのか、といったことに悩んでいる方も多いと思います。
このワークショップでは、このような悩みや、逆にうまくいった事例などを発表し、その内容について議論を行い、参加者間で Give & take をしながら、解決策のヒントを探ることを目的としています。形式ばった発表をする必要はありません。スーツを脱いで気軽に参加してください。“気軽でまじめな議論のできる場”です。
カンファレンスではできなかった具体的な議論を行いたい方の応募をお待ちしています。人数限定となりますが、ふるってご応募ください。
************************ 開催要領(はじめ) ***********************
期 日: 2004年6月10日(木)~12日(土)
会 場: ツインメッセ静岡(http://www.t-messe.or.jp/)
定 員: 30 名
参加費: 30,000円
プログラム(予定):
6月10日(木)
13:00 – 13:30 受付
13:30 – 15:00 オープニング講演
「あなたは何故、プロセス改善に取り組んでいるのですか?」
~ この気もち 伝えたい ~
近藤康二 ソニー株式会社
15:00 – 15:30 休憩
15:30 – 17:30 発表&討議(2件×3トラック)
18:00 – 20:30 情報交換会
6月11日(金)
9:30 – 11:30 発表&討議(2件×3トラック)
11:30 – 13:00 昼食
13:00 – 15:00 発表&討議(2件×3トラック)
15:00 – 15:30 休憩
15:30 – 17:30 発表&討議(2件×3トラック)
6月12日(土)
9:30 – 11:30 発表&討議(2件×3トラック)
11:30 – 12:30 クロージング
参加者の方々には10人ずつの3チームに分かれていただき、全員に発表していただきます(発表30分以内)。発表の形式および配布資料の内容は、参加者のみなさんにお任せします。ご自分が一番悩んでいること、議論したいことが伝わる工夫をしていただければ、何でもかまいません。
また、本音の議論をするために、ワークショップの場で提示されたり、紹介された具体的な事例についての守秘義務を、ワークショップ参加者にはお願いします。
発表していただくテーマはソフトウェアプロセス改善全般です。ソフトウェアプロセス改善活動に関連する領域のテーマであれば何でも構いません。本案内文の最後に、テーマの例を載せておきます。これらの例はあくまでも参考ですので、この内容にとらわれることはありません。
また、現在検討中のアイデアや、活動で困っていることに対する問題提起なども歓迎いたします。少人数でじっくり議論できるメリットを最大限に活用していただきたいと思います。奮ってご応募ください。
応募いただいた内容をプログラム委員会で検討し、チーム分けを行い、本ワークショップのプログラムを確定します。
【参加要領】
以下の参加応募カバーシートの形式で、参加者の情報と発表タイトル、発表要旨をテキスト、PDF、あるいは MS-Word で、A4縦 1-2ページ程度にまとめ、申し込みアドレス宛にお送りください。
応募の締め切りは 5月10日(月)とします。
——————————(きりとり)—————————-
ソフトウェアプロセス改善ワークショップ 2004 参加応募カバーシート
氏名: (ふりがな)
所属:
住所:〒
TEL(内線):
FAX:
E-mail:
発表タイトル:
発表要旨:
——————————(きりとり)—————————-
応募いただいた内容をプログラム委員会で検討した結果は、5月17日(月)までに電子メールで通知します。基本的に、応募していただいた方全員が参加できるようにする予定ですが、発表要旨がプロセス改善と大きく離れていたり、応募が多すぎる場合には、選考させていただきますので、あらかじめご了承ください。
その際、参加費の振込先を連絡しますので、6月7日(月)までに振り込みをお願い致します。
【スタッフ】
実行委員長:菅原 耕一(富士写真フイルム)
プログラム委員長:小笠原秀人(東芝)
プログラム委員:新原 直樹(オムロン)、古藤 研一(日立)、宮脇 祥子(日本科学技術研修所)、奈良 隆正(日立システムアンドサービス)
事務局:松村 好高(SRA-KTL)、林 好一(SRA-KTL)、石川 晶子(SRA-KTL)
【事務局連絡先】
日本SPIコンソーシアム 事務局
〒160-0004 東京都新宿区四谷3丁目12番地 丸正ビル5階
(株)SRA先端技術研究所 内
03-3357-9011(tel), 03-3351-0880(fax)
************************* 開催要領(終わり) ************************
■■■ 発表テーマの例 ■■■
●プロセス改善活動の進め方に関する内容
<うまくいったこと>
– 組織内のメンバーのプロセス改善活動への動機付けがうまくいき、プロセス改善活動に積極的に参加してもらえるようになった。
– 管理者層にプロセス改善活動の必要性を理解してもらえ、スポンサーシップを発揮してもらうことが出来た。
– レベル達成のためではなく、実質的なプロセス改善活動推進のために、プロセス成熟度モデルをうまく活用できた。
<悩んでいること>
– プロセス改善活動に対して、組織内のメンバーがのってこないのはなぜ?
– 管理者層が、プロセス改善活動に対して理解を示してくれない(例:そんなことをする暇はない、と言われる)
– プロセス成熟度モデルを使って改善活動をしているが、今までなかったプロセスを無理に定義し、結局、文書化された規定類だけが増えていて、効果が実感できない。
– 成熟度レベルへの到達が目的となり、何を変えたいのか、改善の結果としてどうなりたいのかが不明確。
– いろいろな活動(例えばISO9001など)との調整がうまく出来ていない。
●計測について
<うまくいったこと>
– 組織やプロジェクトで、計測の目的を明確化し、効果的な活用が出来た(データによる分析およびフィードバックができた)。
– データの使い方をきちんと理解してもらい、安心感を持ってデータの計測および分析が出来た。
– プロジェクトの進捗状況を見えるように、いろいろな観点からのグラフを作り、進捗管理をうまく実施した。
<悩んでいること>
– どんなデータを計測し、活用すればいいのかわからない。
– 収集したデータが、個人やプロジェクトの評価に使われそうで、正直なデータを報告できない。
– プロセス改善活動のビジネス上の効果を示せと言われるが、その関係を示すことはとても難しい。
●効果的なツールや教育の提供
<うまくいったこと>
– 情報共有のための環境を整備したり、管理ツールを導入して、プロセス改善活動が推進できた。
– 全員参加の、実践的な教育が実施できた。
<悩んでいること>
– ツールを導入したけど、全然使われない。
– プロセス教育を実施しているが、講師が一方的に説明するだけで、眠る人が多く、どうもうまくいかない。
– 教育の大切さはわかるが、どのように計画し、実施していけばいいのかわからない。
●ソフトウェア開発に関して
<うまくいったこと>
– 要件管理や設計・開発作業のための手法を導入し、上流工程から品質を作り込む活動ができた。
– 重点的にテストをする領域などを過去の経験やテスト結果から分析し、効率よくテストが実施できた。
<悩んでいること>
– プロセス改善活動をしているけど、ソフトウェアの開発方法は何にも変わっていない。これでいいのか?
– 新しい技術を導入しているが、組織内に展開できない。