━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆ JASPIC メルマガ 2013年4月号 ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

───────────────────────────────
 ◆目次
───────────────────────────────
 1. これから開催するイベント
 2. 分科会の紹介:SPI現場ノウハウ交換分科会
 3. コラム:矢部 智(NTTデータ)
          「ソフトウェアプロセス改善は、理系か、文系か」
 4. SPI Japan 2013 のご案内
 5. 会員募集

───────────────────────────────
 ◆1. これから開催するイベント
───────────────────────────────
下記イベントの開催報告が JASPIC Web ページに掲載されています。
是非ご一読ください。

●SPIトワイライトフォーラム(参加者募集中!)
 タイトル:「現場メンバーによる自律型改善運営を目指す
              “SaPID”の可能性」
  http://www.jaspic.org/modules/event/index.php?content_id=31

  発表者:安達 賢二(株式会社HBA)
  日  時:2013年5月23日(木) 18:30-20:30
  場  所:JR品川イーストビル
          株式会社日立ソリューションズ本社別館 20F ホールA
  http://www.hitachi-solutions.co.jp/company/access/map_kounan.html

●JASPIC例会(JASPIC研究員限定です)
  日  時:2013年4月19日(金)
  内  容:1.会員企業の事例発表
          2.分科会による活動紹介
             プロダクトライン分科会
          3. SPI Japan 2012 受賞者による講演
           「初めての定量的品質管理
             ~定量的品質管理の原点に帰る~」
             株式会社 インテック 相澤 武 氏
          4.外部講師によるご講演
           「ソフトウェア開発工数見積もりモデルにおける
             カテゴリ変数,時間情報,熟練者判断,上流工程活動の扱い」
             角田 雅照 講師(近畿大学)

───────────────────────────────
 ◆2. 分科会の紹介
───────────────────────────────
JASPICでは、あるテーマに対して興味を持つメンバが集まり、一年間
にわたって議論する場として12の分科会が活動しています。その中か
ら今回は、SPI現場ノウハウ交換分科会をご紹介します。

●SPI現場ノウハウ交換分科会

SPI現場ノウハウ交換分科会では、SPIを行う上で参考になる一つのリ
ファレンスモデルである、CMMI(Capability Maturity Model
Integration)を活用している仲間が集い、活用する上での悩みや課題、
対応方法などを共有し、自分たちの組織にとって、より良いプロセス
の実装方法を探求しています。

毎年、CMMIからプロセス領域を1、2領域選び、以下の3つのステップで
活動しています。
  1.「暗黙知の理解」
     議論を通じてお互いのSPI経験を共有し、プラクティスを実践的
     に解釈する。
  2.「形式知化」
     実践的な解釈に基づき多様な実装方法をプラクティス毎に整理
     する。
  3.「情報発信」
     整理した結果を「SPI現場ノウハウハンドブック」に纏め、
     JASPIC会員企業で共有する。

「SPI現場ノウハウハンドブック」は我々の慣れ親しんだPDCAサイクル
に沿ってプロセス領域とプラクティスの関係を整理しており、プロセ
スの実装イメージを掴み易くなっています。

これまで、22プロセス領域中、13プロセス領域をテーマに取り上げて
きました。今年のテーマには「供給者合意管理(SAM)」を取り上げて
おり、グローバルソーシングの観点でも議論を行っていきます。

活動内容については、分科会紹介ポスターも合わせてご覧ください。
http://www.jaspic.org/event/2012/10th/knowhow.pdf

───────────────────────────────
 ◆3. コラム:「ソフトウェアプロセス改善は、理系か、文系か」
───────────────────────────────
4月です。人事異動などでこの時期からSEPGになりました、等という方
もいらっしゃると思います。新しくSEPGになられた方と話したときに
「私は文系なのですが、このような仕事は務まるでしょうか」という
質問を受けたことがあります。

ソフトウェアプロセス改善は理系、文系どちらが向いているのでしょ
うか?私の考えでは、どっちでもいいんですが、どっちでもないです。

プロセス改善の活動が対象としているのは、システム(ソフトウェア)
開発の作業なので、開発の現場でどのようなことが行われているのか、
一通りのことは知っている必要はあります。たとえば顧客要件を分析
するとか、プログラミングをするとか、ソースコードの構成管理をす
るなどです。このようなソフトウェア開発の作業そのものは一般的に
は理系に分類されるようです。

しかし、プロセス改善をするSEPGはプログラミングをしても改善の成
果にはなりません。実際にやっていることは、現場の作業を洗い出し、
関係者から問題点を聞き出し、そしてそれらを整理した上で改善提案
を出します。また改善提案をした後はその内容について説明し納得し
てもらい、相手に実行させる、という流れになります。このように、
相手の気持ちを推し量ったり、関係者の利害を調整したり、論理的で
わかりやすい説明をしたりと、どちらかというと心理学、社会学とい
った文系的な技法を使うシーンの方が多いことに気づきます。しかも
改善の成果としては、これら文系の技法の方が影響度が大きい気がし
ます。つまり、導入する技術が少し劣っていたとしても、改善の技法
がうまい方が成功してしまうのです。

これからSEPGをやることになった理系の人には、このあたりに注意を
払って欲しいし、文系の人はあまり固くならず能力を活かすチャンス
ととらえてもらえるとうれしいです。(最低限、プログラミングくら
いは経験した方がいいと思いますが・・・)

矢部 智(NTTデータ)

───────────────────────────────
 ◆4. SPI Japan 2013 のご案内
───────────────────────────────
毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2013)の開催日と開催場所
が決まりました。

  ■日時:2013年10月16日(水)~18日(金)
  ■場所:タワーホール船堀(東京)
          http://www.towerhall.jp/

今までの活動成果や失敗から得た知見、現在進めている活動で紹介・
議論したい内容などがあれば、奮ってご応募ください。発表募集開始
は4月下旬、発表募集締め切りは5月末の予定です。
詳細は追ってご案内いたします。

───────────────────────────────
 ◆5. 会員募集
───────────────────────────────
JASPICは、現在、19社によって構成されています。SPIの技術や活動の
進め方を学びたい、議論したいという法人会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。

  ■入会について
    http://www.jaspic.org/modules/profile/index.php?content_id=5
  ■会員企業と運営体制
    http://www.jaspic.org/modules/profile/index.php?content_id=10

───────────────────────────────
 ◆編集後記
───────────────────────────────
メルマガ編集担当のA.Kです。4月から新しいスタートを切った方も多
いのではないでしょうか。私は仕事の内容は変わりませんが、社内で
席替えがあったので、ちょっとだけ新鮮な気持ちでこの4月を迎えて
います。
さて今年の冬は寒かったですが、その分春の訪れが嬉しいですね。皆
さんはどんなお花見をしたでしょうか?大人数で大騒ぎするお花見も
楽しいですが、私は会社帰りの道すがら、一人で眺める夜桜も好きで
す。日本人はなぜ桜が好きかという議論はいろいろありますが、桜の
木が桜色一色に染まる姿は純粋に綺麗ですよね。そんな桜を見ながら
も道明寺桜餅もいいなぁと思ってしまう食いしん坊のA.Kでした。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 JASPIC メルマガ 2013年4月号
 発行:日本SPIコンソーシアム http://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━