JASPIC メルマガ 2026年10月号
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ JASPIC メルマガ 2026年10月号 ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC関係者によるコラム等をまとめてお伝えします。
* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善
───────────────────────────────
◆目次
───────────────────────────────
1. これから開催するイベント
2. Vivid Voices ~福田里奈さんへのインタビュー(続き)~
3. SPI Japan 2026 実施報告
4. SPI Japan 2027 のご案内
5. JASPIC 設立25周年を迎えて
6. 会員募集
7. コラム執筆者募集
───────────────────────────────
◆1. これから開催するイベント
───────────────────────────────
●JASPIC例会(JASPIC会員限定です)
日 時:2026年11月11日(水) 13:30-17:30
内 容:1. SPI Japan 2026報告
2. カンファレンス報告(Euro SPI、SQiP)
3. 会員企業事例発表
・キヤノンITソリューションズ
・日立製作所
4. ディスカッション
5. AI活用成熟度モデル(AI Adoption Maturity Model)(CMU/SEI)
───────────────────────────────
◆2. Vivid Voices ~福田里奈さんへのインタビュー(続き)~
───────────────────────────────
ソフトウェアの品質保証(QA)分野でご活躍中の福田里奈さんのイ
ンタビュー記事、最終回です。前回は、東京の大規模イベントに参加
したら規模・設備の凄さに感嘆されたというところまででした。
福田さん(福):
会場だけじゃなく、来ている方もそうそうたる顔ぶれでした。細川
さん*1の発表があったり、外国からの登壇者もいてそこで永田さん*2
が英語で質問したり、(当時小規模な組織にいた私には)みなさん
が大企業の方々ばかりという環境は刺激的で、圧倒されたのを覚え
ています。
メルマガ編集者(編):
そうした「凄い人」が大勢いる中に交じると、大企業に対しての下
請けとか、大口顧客に対しての請負いとかの立場を気にしなくて良
いので、コミュニティ参加を良い機会と捉えたということでしょう
か。
福:
自分はテスターだったのでお客様とは直接の接点があまりありませ
んでした。また下請けの仕事もあまりしたことはなくて。むしろ、
小規模企業と大企業の違いを感じた、ということかもしれません。
前述のシンポジウムも、立派な人生を送っている人の集まりかなあ
と思っていました。
編:
いま「テスター」と言われました。品質保証活動はテストだけでは
ありませんし、テスト戦略を立てるのも「テスター」のお仕事では
ないと思うのですが、ご自身をその言葉で表現するのは何故でしょ
う?
福:
そのあたりは、あえて境界を設けていないんです。当時明確なテス
ターは一人しかいなかったので全部の仕事を一人でやるんです。
一人だから頼る人もいませんし。大きな組織だと、役割分担があっ
て、線が引かれるのだと思います。そういった線引きが、自分には
ないんだということに、最近気がつきました。これは結構良かった
と思っています。自分はテスト部門である、という意識がない。最
初に、私は開発部門にいると言いました。コードは書いていません
けれど、開発を担う一員だと思っています。
編:
それは前回インタビューに応えてくださった永田さんも同じような
ことを言っておられました。開発対品質保証、ではなく、一緒に作っ
ているという感覚であると。
福:
「テスター」とは何かという問いは私には難しくて。JSTQB*3でも
そうなんです。この資格の勉強をすればするほど「テスト」の範囲
が広がります。テスト実行は品質保証の一部であって、レビューも
「テスト」、そしてテスト戦略も「テスト」なんです。こうした考
え方をしているので、自分はテスターだと思っています。
役割区分を意識していなかった分、勉強するには難しい点もありま
した。この人が(テストに関して)言っているこれは、自分の仕事
だとどこに当たるのだろうかというのが、すぐには分からなかった
りして。
編:
なるほど。逆にピタッと役割がはまっていたらその範囲でしか考え
なかったかもしれませんね。そうした、あれこれをしなくてはなら
ない今のお仕事は、楽しいですか?
福:
楽しい、みたい、ですね(笑)。自分が常に変わるしかないような
仕事をしているので、来年は何やっているのかも分からない。これ
までも、品質関係の仕事になってから会社や部門が2年単位くらい
で替わっています。
今はマネジャですし、また品質以外のこともやっています。常に何
かそれまで手掛けていないことをやらないといけない。関係者の期
待値が分かると、そのために何をするのかを考えるのが好きなんで
すね。
編:
では、最後に伺います。これまでの活動を通して大切にしてるもの
は何ですか?
福:
大切にしてるのは…リスペクトはあらゆる人にしたいと思っていま
す。
私は誠実とか謙虚という言葉とは違うところで生きていると思うん
ですが、リスペクトのない行動は歓迎されないし協力もしてもらえ
ない。協力してもらうのが目的ではありませんが、成功したあらゆ
ることって、周りにリスペクトすることが前提にあったからこそで
きた。そこに必ずリスペクトがあるんですね。2013年の、私の最初
のJaSST Kyushuもそうでしたし。
なんか、私のQA活動で、あらゆる開発者やデザイナーやPMに対し
て、尊敬があるからこそ、仕事がうまくいくのだと思っています。
そうじゃないと成り立たないんですよ。
テストって、人が作ったものを批判する仕事になったりするじゃな
いですか。でもそれが批判にならないのは、この人はこういうつも
りで作ってるから、じゃあこうした方がより良いのでは?みたいな
言い方をするので、絶対喧嘩とか分断って生まれる筈がないんです
よ。やっぱりリスペクトできる人たちと、ずっと仕事ができていた
んですね。
今はそれだな。相手をリスペクトして生きている、と思います。
編:
これまでインタビューさせていただいた方々も同じようなことを言っ
ておいででした。
エンジニアの理解能力とその場で設計する能力ってすごい、とか、
開発者の誰一人いいかげんなシステムを作ろうとは思っていないん
ですよ、とか。
福:
結局そうですよね。誰かを批判するのではなくて、みんなでいいも
のを作っていこうとするときには、リスペクトが前提になりますよ
ね。
編:
多種の仕事をしなくてはならないというのは、いろんなことを考え
ることができたということ、そしてそれができていたということは、
リスペクトを忘れなかったからということですね。
どうもありがとうございました!
【脚注】
*1 細川さん:細川宣啓。当時も現在も日本IBM勤務。ソフトウェア
欠陥を研究しており、またAIへの造詣も深く、日本規格調査会SC42
(人工知能)にも参画。
*2 永田さん:永田敦。当時はソニー勤務。本欄インタビュー企画第
2回に登場。JASPICメルマガ2024年10月・12月号、2025年2月号を
参照。
https://www.jaspic.org/know-how/mailmagazine/
*3 JSTQB:日本のソフトウェアテスト技術者資格認定を行う運営組
織。各国のテスト技術者認定組織が参加しているISTQB(International
Software Testing Qualifications Board)の加盟組織として2005
年4月に認定されている。
https://www.jstqb.jp/about/
───────────────────────────────
◆3. SPI Japan 2026 実施報告
───────────────────────────────
2026年10月14日-16日に
「見極めと実行」~選択と集中により事業効果を最大化し、カイゼン
を継承していくプロセス改善~ をテーマに SPI Japan 2026を開催い
たしました。
一般発表31発表の中から以下の方々が受賞されました。(敬称略)
■最優秀賞
過去不具合の「失敗学による一般化」に基づく未然防止活動の展開
夏目 珠規子(株式会社 東芝)
■実行委員長賞
顧客との共創による運用保守プロセス・ドキュメントの全面見直し
と運用保守作業の実現可能性の評価
垣東 伸明(日本電気株式会社)
■プログラム委員長賞
設計崩壊をさせないAI活用実装プロセスの提案
深瀬 智紀(テクマトリックス株式会社)
なお、発表資料は後日JASPIC Webサイトに掲載いたします。
───────────────────────────────
◆4. SPI Japan 2027 のご案内
───────────────────────────────
毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2027)の開催についてお知
らせいたします。
■日程:2027年10月13日(水)~15日(金)
■場所:タワーホール船堀(東京都江戸川区)
https://www.towerhall.jp/
皆様からの改善活動の成果や失敗から得た知見などの発表やディスカッ
ションを予定しております。詳細は決定次第JASPICホームページにて
ご案内いたします。
───────────────────────────────
◆5. JASPIC 設立25周年を迎えて
───────────────────────────────
JASPIC(日本SPIコンソーシアム)は、2026年に創設25周年を迎えました。
JASPIC note に記念マガジンを公開しました。
「SPI通信-JASPIC25周年記念マガジン-」
https://note.com/note_jaspic/m/m7a5315c5bb5c
第一号記事「こんにちは運営委員長です」
https://note.com/note_jaspic/n/nec76c3969f32
第二号記事「JASPIC分科会も25周年」
https://note.com/note_jaspic/n/n5f44f8d576e2
第三号記事「ガンバレ!SEPG君」
https://note.com/note_jaspic/n/n4d98a2bac4a6
第四号記事「SPI Japanは今年で24回!」
https://note.com/note_jaspic/n/nbd65245ec9e5
第五号記事「こんにちは理事長です」
https://note.com/note_jaspic/n/nd409cfab8480
───────────────────────────────
◆6. 会員募集
───────────────────────────────
JASPICは、現在、12社の法人会員および個人の会員によって構成され
ています。SPIの技術や活動の進め方を学びたい、議論したいという
法人会員、個人会員、研修会員、分科会会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。
■入会について
https://www.jaspic.org/join_us/
■会員と運営体制
https://www.jaspic.org/organization/members/
入会を希望される方はお気軽にJASPIC事務局にお問い合わせをお願い
いたします。
JASPIC事務局メールアドレス:infoAアットjaspic.org
───────────────────────────────
◆7. コラム執筆者募集
───────────────────────────────
当メルマガのコラムを執筆していただける方、大募集します!
~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
してみませんか?~
執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
ありますことをご了承ください。
◆執筆要領
・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
されていないもの
・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能
◆宛先
PR-infoアットjaspic.org
執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!
───────────────────────────────
◆編集後記
───────────────────────────────
メルマガ編集担当のA.Kです。
SPI Japan 2026にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
今年は初めて福井での開催となり、多くの方々と現地でお会いするこ
とができました。
さて、福井の名物といえば「へしこ」です。へしこは、主に鯖を塩漬
けにした後、米ぬかに漬け込んで長期間熟成させる保存食で、若狭地
方に古くから伝わる郷土料理です。冷蔵技術のなかった時代、冬場の
貴重なたんぱく源として重宝されてきたそうです。独特の旨味と香り
が特徴で、お酒のお供はもちろん、お茶漬けやパスタなど現代風にア
レンジされた料理も人気があります。私は日本酒のお供にそのままい
ただきましたが、今度はアレンジ料理も食べてみたいです。
また、現地に行くまで知りませんでしたが、福井では厚揚げも名物の
ひとつだそうです。一般的な厚揚げのイメージよりも大ぶりで食べ応
えがあり、大変美味しかったです。
毎年、SPI Japanに参加すると技術的な学びだけでなく、その土地な
らではの食文化に触れられることも大きな楽しみのひとつだと感じま
す。福井の美味しい食事を満喫しながら、多くの皆様と交流できたこ
とを嬉しく思います。来年のSPI Japan 2027は東京船堀での開催です。
現地でお会いしましょう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JASPIC メルマガ 2026年10月号
発行:日本SPIコンソーシアム https://www.jaspic.org/
お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

