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 ◆ JASPIC メルマガ 2015年2月号 ◆
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本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

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 ◆目次
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 1. これから開催するイベント
 2. 個人会員制度のお知らせ
 3. 分科会の紹介:IDEALモデル実践研究分科会
 4. コラム:石曽根 信(SRA)
           「ソフトウェア化の潮流」
 5. SPI Japan 2015 のご案内

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 ◆1. これから開催するイベント
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下記イベントの開催報告がJASPIC Web ページに掲載されています。
是非ご一読ください。

●SPIトワイライトフォーラム
  「チームアセスメントシートとアジャイル開発」
  http://www.jaspic.org/modules/event/index.php?content_id=41

  発表者:山下勝  (富士通株式会社)
          和田憲明(富士通株式会社)
  主  催:日本SPIコンソーシアム(JASPIC)
  日  時:2015年2月25日(水) 18:30-20:30
  場  所:株式会社日立ソリューションズ本社別館 ホールA
  http://www.hitachi-solutions.co.jp/company/access/map_kounan.html

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 ◆2. 個人会員制度のご案内
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JASPICはソフトウェアプロセス改善(SPI)に関する技術や活動の進め方
を学びたい、議論したいという法人を会員として活動してきました。
今回、SPI活動の輪をさらに広げていくためにJASPIC個人会員制度を発
足することにしました。
個人会員は、法人会員と同等の活動が可能で、このJASPICメルマガで
も紹介しているJASPIC内部イベントや分科会に参加することができま
す。具体的には、年5回開催される例会への参加、年1回開催される全
体合宿への参加、分科会への参加が可能です。分科会は自分の希望に
応じて複数の分科会に入会できます。またSPI Japan等のイベントには
優待料金で参加することができます。

個人会員は2015年4月から活動できるように制度の詳細を検討し、2015
年3月初から会員の募集を開始する予定です。詳細が決まりましたら本
メルマガ、JASPICホームページ等でお知らせします。

JASPIC個人会員に関するお問い合せは、JASPIC事務局にお願いします。

JASPIC事務局メールアドレス:infoAアットjaspic.org

法人会員についても引き続き募集していますので、自社にソフトウェ
ア開発プロセスをお持ちの企業の方は法人会員としての入会もお願い
します。

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 ◆3. 分科会の紹介:IDEALモデル実践研究分科会
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JASPICでは、あるテーマに対して興味を持つメンバが集まり、一年間
にわたって議論する場として12の分科会が活動しています。その中か
ら今回は、IDEALモデル実践研究分科会の紹介をさせていただきます。

●IDEALモデル実践研究分科会
IDEALモデル実践研究分科会(略称:IDEAL分科会)は、2011年4月に
再結成し、現在7名の研究員が在籍している分科会です。

【過去の研究】
2011/4-2013/11には、CMMI-L4とL5を実践するにあたり、IDEALモデル
のフェーズ毎にどのような活動が必要なのかを研究し内容を理解する
と共に、実践に必須とされる原因分析手法について、ツールや文献の
情報交換を行い、有効な利用方法を検討し整理してきました。

【現在の研究】
2013/12からは、研究員が直面している課題を取り上げ、SPI活動の成
果や効果の見せる化の研究を開始しました。2ヶ月に1回程度の会合と
2回程度の合宿を行い、以下のステップで進めています。

1.改善効果の表わし方(OUTPUTイメージ)を検討する
2.OUTPUTイメージのテンプレートを作成し、レビューする
3.自分/自部門の立ち位置を整理し、ステークホルダを洗い出す
4.SPIの成果・効果を示したいステークホルダを特定し、求めて
   いる事を考える
    ・事業目標、組織の施策等、見せる化が必要な背景
    ・ソフトウェアやハードウェア、双方に求められる成果 等
5.報告するシチュエーションと狙いを明確にする
    ・誰に対して、どういうタイミングで、何を訴えたいのか
     (何が狙いか)等、具体的な活用シーンを描く
6.メトリクスと見せ方を検討する
    ・何を測定しどのように見せるのか、単位や縦軸横軸は何か
    ・どのように説明するのか
    ・見せ方の納得性や説得力をさらに増すために必要な測定項目
     (あれば)
7.テンプレートに書き出す
8.IDEALモデルへマッピングする

2013-2014年度では2まで進み、2014-2015年度では8まで進めJASPIC
内部に公開して行く予定です。

【最後に】
SPI活動の成果や効果については各社求められていると思います。
IDEAL分科会ではIDEALモデルのフェーズ毎で、どのように成果や効果
を測り、どのような事を見せるのかについて、情報交換を行い、有効
な成果や効果とその見せ方を検討しています。
ご興味のある方は是非とも一緒に検討しましょう。

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 ◆4. コラム:「ソフトウェア化の潮流」
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ITの世界ではクラウドの活用が急速に進展していますが、それに限ら
ず最近は世の中の「ソフトウェア化」というか「全てをソフトウェア
で」という流れが加速しているように思えます。

ハードウェアの上に、ハードウェアの機能を仮想的にソフトウェアで
実現してしまおうというのがいわゆる仮想化技術です。これ自体は古
くから歴史のある技術ですが、ここ数年、コンピュータ本体はもとよ
り、ネットワーク機器やらネットワークそのものをソフトウェアで実
現してしまおうという、NFV や SDNと呼ばれる技術が台頭してきまし
た。これらを組み合わせてコンピュータとネットワークを含むインフ
ラ全体をソフトウェアで実現してしまおうという流れになっています。

また、株取引の世界におけるアルゴリズム取引のようなものも、人間
の勘や経験をソフトウェアによる超高速の判断に置き換えたという意
味で、ソフトウェア化の流れの一つかもしれません。今はやりのビッ
グデータと呼ばれる分野もそうです。オンラインショッピングではす
でに当たり前になっている、購買者それぞれに対する商品レコメンド
ですが、これもいままでは不可能だった購買履歴など膨大な量のデー
タの解析をソフトウェアで実行することで可能になったものです。

このような流れは今後さらに増えていくでしょう。なにしろソフトウ
ェアは実体を持たないので、変幻自在というか、コピーすれば増やせ
るし、細かい調整も容易、といった柔軟性を持っているからです。仮
想化でいえばコンピュータの機能をソフトウェア化し、仮想機械とし
てハードウェアから切り離してしまうことで、簡単に増やしたり減ら
したり、自由にコントロールできるようになりましたし、商品レコメ
ンドにしても、精度を上げるために機械学習させるとか細かいアルゴ
リズムの調整をすることなど、まさにソフトウェアの柔軟性が生かさ
れています。

このような流れがもっともっと進めば、やがてソフトウェアの開発自
体も全てソフトウェアによってなされてしまうかもしれませんが (今
でもソースコード生成ツールなんてものが結構ありますよね)、少なく
ともそれまでは、ますます増え続け、複雑化し続けるソフトウェアを
正しく作り、動かしていくために、地道にソフトウェアプロセス改善
活動を続けていく必要があるようです。

石曽根 信(SRA)

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本欄のコラムを執筆していただける方、大募集します!
 ~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
   してみませんか?~

執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
  ありますことをご了承ください。

 ◆執筆要領
  ・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
  ・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
  ・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
    されていないもの
  ・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能

 ◆宛先
   PR-infoアットjaspic.org

執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!
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 ◆5. SPI Japan 2015 のご案内
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毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2015)の開催日と開催場所
が決まりました。

  ■日程:2015年10月21日(水)~23日(金)
  ■場所:姫路商工会議所(兵庫県姫路市)
          https://www.himeji-cci.or.jp/kaikannoannai

皆様からの改善活動の成果や失敗から得た知見などの発表やディス
カッションを予定しております。詳細は追ってご案内いたします。

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 ◆編集後記
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メルマガ編集担当のA.Kです。2月に入り暦の上では春になりましたが、
まだまだ寒い日が続いていますね。今年度は、インフルエンザが大流
行しましたが、その原因は今年の型(A香港型)にあるようです。
A香港型は、ワクチンを作る際に性質が変わり、思い通りのワクチン
にならない可能性があり、予防接種の効果が十分に発揮されないよう
です。そのため、予防接種をしていてもかかってしまい流行しやすく
なります。
ただ、今年のインフルエンザの流行は既に収束に向かっているとの情
報もあり、そろそろ一安心といったところでしょうか。
今年度も残り1ヵ月半。体調管理をしっかり行い最後まで駆け抜けま
しょう!

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 JASPIC メルマガ 2015年2月号
 発行:日本SPIコンソーシアム http://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
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