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 ◆ JASPIC メルマガ 2024年4月号 ◆
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本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

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 ◆目次
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 1. これから開催するイベント
 2. イベント実施報告:SPIトワイライトフォーラム  2024年2月
 3. 分科会の紹介:プロセス改善への機械学習応用(MLP)分科会
 4. Vivid Voices ~平鍋健児さんへのインタビュー~
 5. SPI Japan 2024 発表募集のご案内
 6.会員募集
 7. コラム執筆募集

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 ◆1. これから開催するイベント
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●JASPIC合宿(JASPIC会員限定です)
  日  時:2024年6月21日(金)13:00 ~ 6月22日(土)15:00
  場  所:大阪府吹田市
  内  容:1. 基調講演(東芝 久連石 圭様)
        :2. オープン分科会・オープン勉強会
        :3. 懇親会
           など

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 ◆2. イベント実施報告:SPIトワイライトフォーラム  2024年2月
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日本SPIコンソーシアム(JASPIC)では、ソフトウェアプロセス改善(SP
I:Software Process Improvement)をテーマに、いろいろな視点/観点
から議論できる場として、トワイライトフォーラムを定期的に開催し
ています。

今回は、SPI Japan 2023(SJ23)の発表者をお招きし、発表を振り返っ
て議論を深める場としての事後交流会を実施しました。オンライン参
加だった方にも発表者の方と交流する機会を提供することを狙いとし
ています。

講演者として、SJ22でプログラム委員長賞を受賞され、SJ23でも引き
続きご発表いただいたTIS株式会社川野いずみ様をお招きし、TISイン
テックグループの事例として「チーム力向上・働きがい向上のために
心理的安全性を高める取り組み」についてご紹介いただきました。

最初に、川野様に本取り組みの経緯や狙いを簡単にご紹介いただいた
あと、まず、SJ22でのご発表「エンハンスメント部門における働きが
い向上の取り組み~1年で働きがいポイント32%UPの成果を生みだし
た各種取り組みについて~」の動画を上映し、次にSJ23でのご発表
「TISインテックグループにおける、人と組織を開花・開化させる心理
的安全性醸成をベースとしたチーム力向上の取り組み「kaika」~チー
ムと人の成長のカギは本当に心理的安全性だった!働きがい向上にも
つながる取り組み事例紹介~」の動画を上映しました。そのあと、参
加者と川野様の活発な質疑応答で盛り上がりました。

参加した方々から以下の感想をいただきました。
・具体的な施策を伺うと実際に働きがいが向上しそうで、わくわく感
のあるお話だと思います。
・SPI Japanの正式な質疑内では聞けないような個別の話・相談ができ
て満足です。
・川野さんは、質問されたことに真摯に答えるだけでなく、少しでも
ヒントになりそうなことを補足して説明していただいて、改善への情
熱が感じられ、学ぶことがたくさんありました。
・質疑の時間を長くとっていただいたので、他の参加者の意見や視点
からも学ぶことができてよかったです。

トワイライトフォーラムでは、講演いただいた方も加わって皆で活発
に議論することで、参加者それぞれに気づきや知見が得られることを
大切にしています。
アンケート結果でも良い評価をいただきましたので、今回も良い時間
を多少なりともご提供できたのかなと思っております。

川野様をはじめとしてご参加いただいた方々、イベントを盛り上げて
いただき誠にありがとうございました。

JASPIC トワイライトフォーラム推進チーム

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トワイライトフォーラムでは、JASPIC発信、参加者ニーズ、トレンド
の三つの観点からテーマ選定を行っています。取り上げてほしいテー
マ等ございましたら文末のお問い合わせ先までご連絡ください。
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 ◆3. 分科会の紹介:プロセス改善への機械学習応用(MLP)分科会
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JASPICでは、あるテーマに対して興味を持つメンバが集まり、一年間
にわたって議論する場として13の分科会が活動しています。その中か
ら今回はプロセス改善への機械学習応用(MLP)分科会の紹介をさせてい
ただきます。

●プロセス改善への機械学習応用(MLP)分科会
当分科会では、機械学習技術がソフトウェアプロセス改善にどのよう
に応用可能かを深く探求し、遭遇する問題点やその解決策を明らかに
することを目的としております。AI技術、特に機械学習は、急速に進
化を遂げており、その応用範囲を広げることが可能です。

2017年に設立された当分科会は、諸般の事情により活動を休止してお
りましたが、最近の生成AIの進展を受け、今年度から活動を再開する
運びとなりました。

【活動内容】
月に1回、Zoomを通じた会合を開催し、次のような形式で進めてまい
ります。

1. 小野 哲著「ソフトウェア開発にChatGPTは使えるのか?」(技術評
論社)の輪読を行います。積極的に参加されるもよし、聴講のみでも
大歓迎です。

2. ChatGPTを利用した体験談の共有や最新の技術情報の交換、他の分
科会での利用状況なども共有いたします。

これにより、基本的な使い方から実際の応用まで、幅広く学ぶことが
可能になると期待しています。

【参加対象者】
機械学習やAIに興味がある方なら、初心者から専門家までどなたでも
参加いただけます。

【想定成果物】
実践的なChatGPTプロンプト集をご参加の皆様と共に作成いたします。

この紹介文もChatGPTを活用して作成しました。ご興味のある方はぜ
ひご参加ください。

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 ◆4. Vivid Voices ~平鍋健児さんへのインタビュー~
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永和システムマネジメント社長、チェンジビジョン共同設立者・CTO
の平鍋健児さんに仕事のこと、人生のことを伺うインタビュー、最終
回です。前回は、ギターを弾くという身体的な活動、そこから出てく
る音楽を聴くという知覚的な活動、そしてジャズという音楽体系やそ
こに起きて来た事柄などの、全体がお好きだというお話を伺ったとこ
ろまででした。

平鍋さん(平):(音楽の体系や音楽を聴く・奏でるという話題で)
 理論と実践は組になっているというような話をしましたが、最近思
 うのは、資本主義ってもう壊れたなということなんです。
JASPICメルマガ編集者(編):とおっしゃいますと?
平:仕事というのは、目的がまずあって、手段は何であっても目的が
 達成できれば良い、お前の言っているのは手段だろ?という話が、
 ビジネスの現場でよくあるじゃないですか。僕、この考え方ってす
 ごくドグマチックだと思うんですよ。禅宗ではね、目的が悟りで座
 禅が手段であると考えると間違うって言うんですね。そうではなく
 同一のものだと。禅問答ですけど。
 今の多くのビジネスの進め方がその目的と手段を分離してしまって、
 目的は何か、どれだけの顧客を取るのか、それがいくらに価するの
 か、というような評価軸がいっぱいあって、そこで目的と手段を分
 離して話されることがすごく多い気がしていて。
 それは資本主義だからある意味で当たり前なんですが、でも僕たち
 は資本主義の前から人間ですよね。目的は何かという話よりも、手
 段も含めて、その活動にあなたは意味を感じますかという問いをそ
 ろそろ真剣にしないといけない。仕事ってそういうもんだみたいな
 ムードを作り出してしまう気がしていて。仕事であれ何であれ人生
 の一部なんだから、楽しんで自分に有意義な形にしていかなくちゃ
 いけない。一部と全部が逆転してはいけないと、強く思っています。
 それでビジネスも回れば本当はそれが一番なんですが、どっちにし
 ても、新規ビジネスで戦略先に書いて売上目標立てて毎月毎月チェッ
 クするのかと。そんなの絵に描いた餅で、うまく行った試しも知ら
 ない。
 そんなことよりも人との出会いで(世界が)広がったりということ
 があるじゃないですか。人生の意味を感じずに仕事をしていたとし
 たらそんな出会いなんて起きないし、何と言うか、目的というより
 も意味、自分という人がやる意味というものを捉えた活動が中心に
 ならないかなと、最近思っています。

編:そのお話は、もしかしたらプロセス改善をやっている人には身近
 かもしれません。プロセス改善はシステムを作る活動を支援する活
 動ですから、支援された部門が売れる製品を作ったりお客様に喜ば
 れたりすることが成果であり評価対象な訳ですが、では改善するチー
 ムの評価はどうなるのかと。そこでは、自分達が支援するのが良い
 ことだと信じられる何かがあって、だから活動するのだと思う人が
 いるんです。これ、アジャイルとも関係していませんか。
平:関係しています。最近読んだ本にソース原理というのが書いてあっ
 て、ソースって源っていう意味ですけれど、そのソースがいないこ
 とには物が始まらないんですよね。みんなチェック側に回っちゃっ
 て、理解しているのかとかちゃんと調べたのかとか言うんですけれ
 ど、そういう人はそもそも自分でやる気はないでしょうって思うん
 ですよね。やるつもりのある人にパワーを与えないと。その原動力
 としての、ソースの人を育成すべきだと、僕は強く思っています。
 そういう活動に力を入れたい。

編:ありがとうございます。あともう一つだけ、最後に取っておいた
 トピックがありまして。まだできていないけれどやってみたいこと
 があれば、お話ししていただけますか。
平:やってみたいことですか。「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」
 という本を2年くらい前に読んだんですが、内容をかいつまんで言う
 と…
 昔は人生の1/3が勉強の時間で残りの1/3か1/2かが仕事をする時間だ
 と。つまり仕事ができるように学ぶ時間が前半にあって、仕事をし
 て、一定期間過ぎたらリタイアして、貯めたお金だか時間だかを使
 ってでしょうか残りの人生で好きなことをやるという、言わばウォー
 ターフォールモデルだったと。けれども人生100年の時代になると、
 そのループが1回では済まないんですよね。だから、学ぶ時間も何回
 か取らなくてはいけない。それを活かす期間も何回もある。
 そうすると何が重要視されるかと言うと、これまで持っていた知識
 ではなくて、今知らないことを学ぶという力と、それを仕事なり活
 動なりでアウトプットするっていうことが、複数のタイミングでで
 きないといけないんですよね。
 なので、僕は、ここ20年間はアジャイルっていう活動を主軸にやっ
 てきたけれど、そろそろ違う軸に転向して新しいことを学んでそっ
 ちの方向に、自分のあともう1回だか2回だかの時間を使って行きた
 いと思っています。
 数学を始めたのも、実は機械学習をちゃんと理解するっていうこと
 を目指して今勉強しているっていうのが、奥にありました。

編:そろそろ時間となりました。多岐にわたるお話をいただき、バラ
 バラなようで繋がっているようで、でも色々な方向を平鍋さんとい
 う中心点から見せていただいたと思います。どうもありがとうござ
 いました。
平:ありがとうございました。

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 ◆5. SPI Japan 2024 発表募集のご案内
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毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2024)の発表募集を開始しま
した!

  ■日程:2024年10月16日(水)~10月18日(金)
  ■場所:プラサヴェルデ(静岡県沼津市)(オンライン併催も検討中)

SPI Japan 2024のテーマは、 
「響かせる」 ~未来を拓くカイゼン、一緒に探求しましょう~
です。

近年、AI (人工知能)やIoTをはじめとする技術の利活用が進む中で、
ソフトウェアの存在感はさらに高まり、プロセス改善や品質保証が果
たす役割はますます大きくなっています。
しかしながら、これらの役割を認識しながらも、成果を生み出すべく、
試行錯誤を重ねて苦労されている組織が少なくありません。
プロセス改善の効果を発揮するためには、SPIチームの熱意に加え、関
係者の協力が不可欠です。開発プロジェクトや品質保証部門などの多
くの関係者を巻き込み、知恵を集めることで”共鳴”を生み、それが
組織を動かし、成果につながります。
SPI Japanには、豊富な経験・知見や多様な視点があふれています。こ
の場を活かし、みなさんと”共鳴”することで、共に未来に向かって
カイゼンを推し進めましょう!!!
SPI Japan 2024は、発表者、参加者だけでなく、運営スタッフも含め
て、お互いを理解し高め合う場です。
当カンファレンスでは、みなさまの発表を心よりお待ちしております。

締め切りは2024年5月24日(金) を予定しています。また、今年も早期
応募割引期間内に応募された場合、参加費用をさらに割引く早期応募
割引も適用させていただきます。こちらの締め切りは2024年5月13日
(月)となります。

詳しくは、SPI Japan 2024のホームページをご覧ください。 

https://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2024/

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 ◆6. 会員募集
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JASPICは、現在、16社の法人会員および個人の会員によって構成され
ています。SPIの技術や活動の進め方を学びたい、議論したいという
法人会員、個人会員、分科会会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。

  ■入会について
    https://www.jaspic.org/organization/join_us/
  ■会員と運営体制
    https://www.jaspic.org/organization/members/

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 ◆7. コラム執筆募集
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本メルマガのコラムを執筆していただける方、大募集します!
 ~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
   してみませんか?~

執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
  ありますことをご了承ください。

 ◆執筆要領
  ・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
  ・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
  ・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
    されていないもの
  ・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能

 ◆宛先
   PR-infoアットjaspic.org

執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!

執筆して頂いた方には、JASPICロゴマーク入りの「測量野帳」をプレ
ゼントいたします。
https://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/fieldnote/lineup/

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 ◆編集後記
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メルマガ編集担当のA.Kです。
4月は新生活を始める人も多い季節ですね。私はずっと前から気になっ
ていたホットクックを最近使い始めたのですが、これが想像していた
より便利。在宅勤務の合間に材料を入れてセットしておけば、下ごし
らえをやってくれたり、メニューによっては調理が完了しているので
す。そのおかげで家での自分時間が増えました。炒め物はあまり得意
でないと言われていますが、煮込み系は自分で作るよりも全然美味し
くできてる気がします。サブスクでレンタルもできるみたいなので料
理が苦手な人や家事の時間を少なくしたいという人は一度使ってみて
はいかがでしょうか。

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 JASPIC メルマガ 2024年4月号
 発行:日本SPIコンソーシアム https://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
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