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 ◆ JASPIC メルマガ 2023年4月号 ◆
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本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

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 ◆目次
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 1. これから開催するイベント
 2. 分科会の紹介:プロセス改善戦略分科会
 3. コラム:松村 幸治(JASPIC理事/日立ソリューションズ)
           「ChatGPTによるソフトウェア開発」
 4. SPI Japan 2023 発表募集のご案内
 5.会員募集

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 ◆1. これから開催するイベント
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●JASPIC合宿(JASPIC会員限定です)
  日  時:2023年6月23日(金)  終日
  場  所:オンライン+サテライトのハイブリッド開催
  内  容:1. 基調講演(日本シノプシス合同会社 松岡 正人氏)
        :2. オープン分科会(関西分科会、SPI Associate勉強会)
        :3. 懇親会

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 ◆2. 分科会の紹介:プロセス改善戦略分科会
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JASPICでは、あるテーマに対して興味を持つメンバが集まり、一年間
にわたって議論する場として13の分科会が活動しています。その中か
ら今回はプロセス改善戦略分科会の紹介をさせていただきます。

●プロセス改善戦略分科会
 ~あなたのSPI成功率を高めます~

【背景と課題】
 SPIには様々な進め方があり、同じ進め方でも、時期・対象・組織
によって成果の度合いが変わります。また短期的に成果が出ても、
長期的に続けられなくなるケースも多いのではないでしょうか。

【活動の目的】
 当分科会では、以下の目的で活動を続けています。
 - 確実な成果につながるSPIの進め方を見つける
 - 組織の長期的な課題に対して、SPI活動の狙いや進め方を整合さ
  せる方法を見つける
 - メンバーが関与する改善事例の成功度合いを高める

【活動のアプローチと成果】
  「SPIマニフェスト(*1)」や「戦略フレームワーク(*2)」を用いて
「戦略の策定・評価・改良」を行うことで改善活動の進め方を改善し
ています。結果として以下の成果が得られると考えています。

 - SPI活動を始める時の進め方のヒントが得られる
 - 今進めている/これから進めようとしているSPI活動が成功するか
  どうかが不安な時、その進め方のリスクを探ることができる
 - SPI活動を実施しているが、うまくいっていないと感じている時、
  「変えるべきこと」のヒントが得られる
 - 実施しているSPI活動の成功をより確実にするためのヒントが得
  られる
 (*1)SPIを進める上での価値・原則をまとめたもの
 (*2)分科会が策定した、SPI活動の進め方を分析するための枠組み

【これまでの取り組み】
 これまでに以下のような取り組みを進めてきました。
 - 古来からの多様な戦略(軍事戦略・経営戦略等)の研究を参考に、
  プロセス改善における戦略フレームワークを構築
 - OODAやDX等の最近の概念をもとにフレームワークを拡張
 - 戦略フレームワークを用いたSPI事例やDX事例の診断(戦略診断、
  活動中の課題分析、解決策の提案)
 またEuroSPIのような国際会議でも積極的に成果を発表しています。
 
【最後に】
 この分科会に参加することで得られるメリットは以下のとおりです。
  - 自社の改善事例のリスクを特定し、他事例からヒントをもらう
   - 自社の事例の診断能力を身に付け、改善能力を向上させる
   
 JASPIC会員ではない方でも、事例をご提供いただけるのであれば、
 戦略フレームワークに基づく分析結果を提供します。
 ご興味のある方は是非JASPIC事務局までご連絡ください。

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 ◆3. コラム:「ChatGPTによるソフトウェア開発」
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昨年12月にJASPIC理事に就任いたしました、松村と申します。このコ
ラムの場を借りて、簡単に自己紹介をさせていただきます。私は、日
立ソリューションズというITベンダに勤務しており、現在は、ソフト
ウェア開発・保守に必要な技術や社内プロセス整備などの活動を取り
纏めております。ただ、1年前までは、産業・流通ユーザ向けのSE部
門に所属しており、いわゆるたたき上げのSEです。今後のJASPICの活
動においても、現場感覚を強く持って、取り組んでいきたいと考えて
おりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

本日は、いま話題の米国OpenAIの「ChatGPT」について書いてみます。
ここまでIT/AI関連技術が一般メディアを含め、連日多く取り上げられ
るのは久々だと思います。「Windows発売」「Y2K問題」「AlphaGo」な
どと同等か、それ以上ですね。これも、AIに対する過剰な期待の表れ
と感じてます。多くの読者の皆さんも、既に利用されていると思いま
すが、どんな感想をお持ちでしょうか?賛否両論あると思いますが、
私としては、よくできたチャットツールという感想が先行します。受
け答えの正確性、情報の要約能力などは非常に優れていると思います。
ただし、ベースとなるのはあくまでも、インターネット上の情報であ
り、その中には不正確なものも含まれていることは言うまでもありま
せん。

色々な活用用途がありますが、私が注目しているのは、プログラミン
グでの活用です。文書で記載した機能・ユースケースをコードで表現
してくれます。言語やフレームワークを指定することも可能です。ま
た、プログラムソースを読ませてその仕様を解説させたり(≒リバー
スエンジニアリング)、ソースの妥当性・脆弱性確認(≒デバッグ)
もできるようです。実際の業務にどの程度利用可能なのかは未知数で
すが、ソフトウェア開発の生産性が爆発的に向上する可能性がありま
す。ローコードツールと同様、IT技術者が少ない企業・組織でもシス
テムの内製化が進むと予想されます。ただし、AIが作ろうが人間が作
ろうが、作成したプログラムの責任は、作成者(個人・企業)が負う
ことは間違いなく、利用に際しては、開発プロセスや品質保証基準な
どの整備が必要です。AIのアウトプットをどうやって担保するかがポ
イントになると思います。JASPICの分科会でも、本件がテーマになる
のは間近だと思っています(既に、議論されていたらスイマセン)。
規制やリスク対策も重要ですが、有効な活用方法についてより多く議
論されると嬉しいです。蛇足かもしれませんが、プログラミングに関
しては、ChatGPTそのものよりも「CoPilot」など、GPTをベースとした
ツールが適しています。この辺りも日進月歩ですね。

現状、ChatGPTの利用については、セキュリティーや著作権などに関す
るリスクが指摘されていますが、いずれも解決可能なものと信じてい
ます。問題を恐れる余り、せっかくの技術を拒絶するのは勿体ないで
すし、さらなる進歩・発展に繋がらないと思います。もちろん、AIの
回答内容の妥当性を確認する人間の判断力がより一層重要になること
は言うまでもありません。なお、この文書は私が自力で作成しました
が、「AIを使ったソフトウェア開発をテーマに1400文字程度のコラム
を書いてみて」という問いに対してChatGPTが生成した文書と比較して
みると面白いかもしれませんね。。。

松村 幸治(JASPIC理事/日立ソリューションズ)

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本欄のコラムを執筆していただける方、大募集します!
 ~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
   してみませんか?~

執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
  ありますことをご了承ください。

 ◆執筆要領
  ・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
  ・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
  ・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
    されていないもの
  ・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能

 ◆宛先
   PR-infoアットjaspic.org

執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!

執筆して頂いた方には、JASPICロゴマーク入りの「測量野帳」をプレ
ゼントいたします。
https://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/fieldnote/lineup/

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 ◆4. SPI Japan 2023 発表募集のご案内
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毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2023)の発表募集を開始しま
した!

  ■日程:2023年10月11日(水)~13日(金)
  ■場所:朱鷺メッセ(新潟県新潟市) https://www.tokimesse.com/
          (オンライン会場については追ってお知らせいたします)

SPI Japan 2023のテーマは、 
「越える」 ~ "カイゼン"で、さらなる一歩につなげよう ~
です。

これまでも、ソフトウェアの開発の在り方や、改善活動の進め方など
について、様々に工夫し、共有し、議論することで、改善に取り組ん
でこられたと思います。SPI Japanにおいてもその一翼を担えればと、
発表者と参加者の双方に次につながる気づきを持ち帰っていただける
ことを願い、開催して参りました。

さらに近年ではニューノーマル時代への対応、SDGsへの取り組みなど、
従来の"当たり前"や"前提"が通用しない状況も多くなっています。ソ
フトウェア開発においても働き方や人材育成、開発の進め方や環境な
どの課題も生じている中で、従来からの課題も含め、様々な改善に、
熱意をもって取り組まれているのではないでしょうか。

みなさまの改善活動に関わる取り組みの内容は次につながる大切な一
歩です。普段のコミュニケーションの範囲を越(超)え、共有や議論を
することで発表者と参加者のさらなる一歩につながり、さらに先には
課題や障壁を乗り越えるなどの改善の達成につながればと思い、この
テーマを設定しました。

SPI Japanは、関係するすべての方々が(発表者、参加者、そして運営
スタッフも)お互いを理解し、高め合うことができる場所です。 
発表されるみなさまの取り組み内容は、きっとその場を共有したひと
りひとりが改善活動を体系化する中にさまざまな形で取り込まれ、影
響を与え続けることでしょう。 

当カンファレンスでは、みなさまの発表を心よりお待ちしております。

締め切りは2023年5月26日(金) を予定しています。また、今年は早期
応募割引期間内に応募された場合、参加費用をさらに割引く早期応募
割引も適用させていただきます。こちらの締め切りは2023年5月12日
(金)となります。

詳しくは、SPI Japan 2023のホームページをご覧ください。 

https://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2023/

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 ◆5. 会員募集
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JASPICは、現在、17社の法人会員および個人の会員によって構成され
ています。SPIの技術や活動の進め方を学びたい、議論したいという
法人会員、個人会員、分科会会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。

  ■入会のご案内
    https://www.jaspic.org/basicDocuments/Brochure.pdf
  ■会員企業と運営体制
    https://www.jaspic.org/organization/members/

入会を希望される方はお気軽にJASPIC事務局にお問い合わせをお願い
いたします。

JASPIC事務局メールアドレス:infoAアットjaspic.org

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 ◆編集後記
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メルマガ編集担当のA.Kです。
JASPICメルマガ読者の皆さまは、従来の宴会に参加する機会は増えて
いますでしょうか?
先日、私の職場で比較的大規模な宴会が久々に開催されました。毎日
のようにオンラインで会議しているメンバーですが、皆揃って会うの
は久々なのもあって、皆の笑顔が絶えない楽しい会になりました。
3時間におよぶ宴会となりましたが、懐かしさや楽しさもあり、あっと
いう間にお開きになったという印象でした。オンライン生活にすっか
り慣れてしまいましたが、顔を見て直接話ができる喜びはとても心地
良いものだと改めて実感させられました。
10月のSPI Japan 2023は新潟で開催です。現地で皆さまの笑顔が飛び
交うカンファレンスになるよう準備してまいります。皆さまのご参加
をお待ちしています。

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 JASPIC メルマガ 2023年4月号
 発行:日本SPIコンソーシアム https://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
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