━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ JASPIC メルマガ 2020年6月号 ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。
* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善
───────────────────────────────
◆目次
───────────────────────────────
1. これから開催するイベント
2. コラム:艸薙 匠
「企業でのSPI推進活動の今後」
3. SPI Japan 2020 発表募集開始及びオンライン開催のご案内
4.会員募集
───────────────────────────────
◆1. これから開催するイベント
───────────────────────────────
●JASPIC例会(JASPIC会員限定です)
日 時:2020年7月9日(木)
内 容:1. SPI Japan 2020の連絡
2. カンファレンス報告
3. 外部講師によるご講演
4. プロセス改善への機械学習応用分科会の企画
───────────────────────────────
◆2. コラム:「企業でのSPI推進活動の今後」
───────────────────────────────
コロナ渦でますますSPI推進が混迷を極めている皆さん
(またはそうじゃない皆さんも)
こんにちは
バブルがはじけた90年代初頭も、ITバブルがはじけた00年代前後も、
リーマンショックや東日本大震災の2010年前後も、そして今回のコロ
ナも、いつも世情が大変な時に、我々SPI専門家は、その職を脅かさ
れているような気がします。
ただ、一方で、世の中はますますデジタル化が進みそうです。モノか
らサービスへ、そして全てのモノがサービスの一部だ!というサービ
ス・ドミナント・ロジック(SDL)(*1)への認識が進む中、旧来の出前
(古い!)がUber Eatsになって復活してきているように、今まで「人
と人」の間で行われてきたサービスが、「人とソフトウェアと人」の
関係で、サービスが実現される場面がさらに一段と多くなってきてい
ます。ITILやISO/IEC 20000-1だけでなく、CMMI V2.0もサービスの記
述がかなり増えたように読めます。サービス提供管理(SDM)や戦略的
サービス管理(STSM)が当たり前のように入っています。
外部環境の変化だけでなく、ソフトウェア作り、モノづくりも、さら
に一段とデジタル化が進んでいます。ソフトウェア作りはもともとデ
ジタルですが、メカ・エレキの世界も、システムとして一体となって、
ますます上流工程からデジタル化しています。MBSE/MBDの取組み、つ
まりデジタルツインや、その端緒であるMILS/HILS/SILSなど開発試験
環境の一層の高度化もデジタル化として捉えて良いでしょう。
ソフトウェアも、自製だけでなく、益々OSSの活用が進むことでしょう。
契約を満たした上で、どこかの誰かが作ったソフトウェアを活用して
いく。自分が作ったものを誰かが使ってくれて、組み込んでくれて、
嬉しいという時代です。
もちろん、CMMI ML5になっていれば、そのような経営変革的改善の効
果を定量的に予測し、実績を確認し、PDCAをさらに廻していくという、
いわゆる組織戦略的改善が進められる組織体になっているかもしれま
せん。
でもML5でない多くの組織でも、我々SPIの専門家として、視野を広げ、
このような内外の経営環境の変化に応じて、経営とともに、蛻変(ぜ
いへん)(*2)していく必要があります。
いな、「変わる」というよりも、今までの知識と経験を基盤に、さら
に一層「成長する、飛躍する」という言い方がより妥当な気もします。
仕事がなくなりそうなことを心配するよりも、新しい仕事を貪欲に食
べていく。必要なテーマを見つけて成長していく。そんなことを考え
たいです。
自分はソフトウェアの専門だから、組込みは分からないから、SPIな
のでSysMLは分からないから・・・。
自分も昔はいいがちでしたが、もし本当に自分の組織にとって必要な
らば、そう言っている場合ではないのでは?何歳になっても、それを
成長の機会として捉え、新しいことにどんどん取り組んでいく。少し
ずつでも、成長した方が楽しいのではないでしょうか?
そう、SPIの専門家として、この時代の節目を活かして、さらに成長
していきましょう。新しいテーマを見つけましょう!さらに楽しく改
善を実践していきましょう。「楽しくなくっちゃSPIじゃない!」(あ
るSPI専門家の名言)
(*1)サービス・ドミナント・ロジック(SDL)
https://en.wikipedia.org/wiki/Service-dominant_logic
https://d-marketing.yahoo.co.jp/entry/20170413456715.html
(*2)蛻変
https://www.keikakuhiroba.net/column/mmplan/navigator/post_39/
艸薙 匠
――――――――――――――――――――――――――――――
**************************************************************
本欄のコラムを執筆していただける方、大募集します!
~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
してみませんか?~
執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
ありますことをご了承ください。
◆執筆要領
・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
されていないもの
・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能
◆宛先
PR-infoアットjaspic.org
執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!
**************************************************************
───────────────────────────────
◆3. SPI Japan 2020 発表募集開始及びオンライン開催のご案内
───────────────────────────────
毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2020)本会議の発表募集を
開始しました!
本年は、新型コロナウイルス感染拡大の状況に鑑みてオンラインで開
催いたします。
■日程:2020年10月14日(水)~16日(金)
■場所:オンライン開催(詳細は追ってお知らせいたします)
今年のテーマは、
「エッセンスを読み取る」
~そこにあるものの仕組みとパラメータを知ろう!~
です。
SPI Japanで発表される内容の多くが事例の紹介です。
事例を活用するには一旦それを抽象化し、そこからまたコンテクスト
等、様々な詳細を当てはめて具体化する必要があります。
参加者の皆さまにさらにSPI Japanを活用していただきたく、今回は抽
象化を目指した「エッセンスを読み取る」をテーマとして掲げ、発表
される内容を参加者に有効に持ち帰ってほしいと願っています。
SPI Japanは、関係するすべての方々が(発表者、参加者、そして運営
スタッフも)お互いを理解し、高め合うことができる場所です。
発表されるみなさまの取り組み内容は、きっとその場を共有したひと
りひとりが改善活動を体系化する中にさまざまな形で取り込まれ、影
響を与え続けることでしょう。
みなさまの発表を心よりお待ちしております。
https://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2020/
───────────────────────────────
◆4. 会員募集
───────────────────────────────
JASPICは、現在、16社の法人会員および個人の会員によって構成され
ています。SPIの技術や活動の進め方を学びたい、議論したいという
法人会員、個人会員、分科会会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。
■入会のご案内
https://www.jaspic.org/basicDocuments/Brochure.pdf
■会員企業と運営体制
https://www.jaspic.org/organization/members/
入会を希望される方はお気軽にJASPIC事務局にお問い合わせをお願い
いたします。
JASPIC事務局メールアドレス:infoAアットjaspic.org
───────────────────────────────
◆編集後記
───────────────────────────────
メルマガ編集担当のA.Kです。
新型コロナウイルスの非常事態宣言も解除され、徐々に社会は活動を
再開し始めているようですが、私はテレワークを主体とした勤務を継
続しています。家にパソコンとネット接続環境があれば、私達のよう
なソフトウェア関連の仕事は、意外とできることにあらためて気がつ
いた方も多いのではないでしょうか。打ち合わせもWeb会議があればで
きますしね。あっ、飲み会も!
JASPICでは毎年6月に1泊2日で会員全員を対象とした合宿を開催してい
ます。今年も計画はされていましたが、チームでの討議や意見交換を
することがメインのイベントで、明らかに3密になってしまい、残念な
がら中止という判断になりました。でも、ただ中止ということではな
く、合宿幹事の方がオンライン意見交換会(飲み会)を開催してくれま
した。
参加者は30名程度でしたが、この人数では会話にならないので、Web会
議システムのブレイクアウト機能を使って、5~6名の小部屋に分かれ
て話をしました。15分程度でメンバーを入れ替えていくのですが、シ
ステム側がランダムに振り分けるので、次は誰と話ができるのかな?
とそれだけでも盛り上がることができました。会話の内容は在宅勤務
や自粛生活の情報交換がメインになりましたが久しぶりにJASPICの皆
さんと話をして、一体感を持つことができました。
今年はSPI Japanもオンライン開催になりますが、新しいことにチャレ
ンジするという気持ちで参加しようと思います。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JASPIC メルマガ 2020年6月号
発行:日本SPIコンソーシアム https://www.jaspic.org/
お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━