━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆ JASPIC メルマガ 2016年10月号 ◆
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC関係者によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

───────────────────────────────
 ◆目次
───────────────────────────────
 1. これから開催するイベント
 2. コラム: 天野 良(ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ)
           「プロジェクトの強力な助っ人」
 3. SPI Japan 2016 実施報告
 4. 会員募集

───────────────────────────────
 ◆1. これから開催するイベント
───────────────────────────────
これから開催するイベント情報についてご案内します。

●JASPIC例会(JASPIC会員限定です)
  日  時:2016年11月11日(金)
  内  容:1. 優秀分科会発表 
            ・オフショア分科会 
          2. SPI Japan 2016報告  
          3. カンファレンス参加報告 
            ・Euro Asia SPI 2016 
            ・ソフトウェア品質シンポジウム2016 
          4. 新規会員企業によるショートプレゼンテーション
      ・シーエーシー殿
          5. 各社事例紹介 
            ・ダイキン情報システム殿
            ・他1社調整中 
            ・事例紹介内容をもとにしたグループ議論 

───────────────────────────────
 ◆2. コラム:「プロジェクトの強力な助っ人」
───────────────────────────────
毎月高い給料も要求せず、文句も言わず気持よく働き、そしてミスの
ない正確な仕事をするメンバーがプロジェクトに加わってくれるとし
たら、どうしますか? もちろん大歓迎ですよね。

みんなのちょっとした努力で、そのメンバーはやってきてくれます。
そう、「自動化」をすればね。

私達が日々相手にしているコンピューターの得意なことは、「与えら
れた操作指示の正確な実行」です。一方、人間が得意なことは、「予
測困難に変わっていく状況への臨機応変な対応」や「新しいことを生
み出す活動」です。

しかし、プロジェクトの中で、本来はコンピューターの得意分野であ
るはずの「定型的な作業」を人間が淡々とこなしていることがありま
せんか?

毎回同じ場所をクリックして、同じ文字を入力して、たまに入力ミス
をしてしまって最初からやり直して・・・ そんな光景に心当たりが
あるのではないでしょうか。

もし、その時間を無くして、本来人間がやるべき創造的な活動(それ
こそが価値を生み出す部分です!)に割くことができたらどうでしょ
う。また、人為ミスが入り込む余地をなくすことで得られる安心感を
想像してみませんか。

プロジェクトを進めている中で、自動化を推し進めて「マシンが得意
なことはマシンに、人間が得意なことは人間に」という状況を作るこ
とは、新しいメンバーを雇うことに匹敵する価値があります。

筆者は以前に1年ほど、事情により一人だけのプロジェクトで Web
アプリケーションを開発していました。設計実装からテスティングま
で、サーバ側からクライアント側まで、インフラ構築から保守運用ま
で、すべてを一人で行わなければいけない状況では、強力な自動化と
いう隠れたメンバーが居なかったら開発は行えなかったでしょう。

さて、フレデリック・ブルックスの古典的名著『人月の神話』に示さ
れ、現在は「ブルックスの法則(Brooks' law)」として知られる有名
な法則があります。(もちろん皆さんご存知でしょうけれど)

 “Adding manpower to a late software project
  makes it later.”
   -- 遅れているソフトウェアプロジェクトへの要員追加は、
      プロジェクトをさらに遅らせるだけだ

さきほど、「自動化は新しいメンバーを雇うことに匹敵する」と書き
ましたが、自動化にもこの法則が当てはまります。つまり、自動化の
導入もプロジェクトがデスマーチ化してからでは遅いのです。ただし、
最初からすべてを自動化する必要もありません。できるところから少
しずつ、ちょっとずつやっていけばいいのです。そうやって少しずつ、
一緒に成長していった自動化システムは、プロジェクトが進むにつれ
て、やがて頼りがいのあるチームメンバーのように感じるはずです。

「なにを」「どうやって」自動化したら一番嬉しいのか、ということ
を考え出せるセンス(人間がすべき 創造的な部分!)に比べたら、具
体的なツールの名前などは本質的ではないのでここでは敢えて挙げま
せん。

SPI活動というと、どうしても効率化とかKPI計測などの面で自動化の
ことを話題にしがちかもしれません。ちょっと視点を変えてプロジェ
クトの新しいメンバー、という観点で捉えなおしてみると面白いです
よ。

天野 良(ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ)

*********************************************************
本欄のコラムを執筆していただける方、大募集します!
 ~SPI活動を通じて感じたこと、気づいたことをみなさんと共有
   してみませんか?~

執筆希望の方は下記の執筆要領をご確認の上【タイトル】【本文】
【氏名】を以下の宛先まで送付ください。
※内容については必要に応じて体裁調整などの修正を行う場合が
  ありますことをご了承ください。
 
 ◆執筆要領
  ・1400文字前後(1行あたり全角31文字×45行程度)を目安
  ・フォーマットは自由(wordやテキスト、メール本文でOK)
  ・著作権上の問題をクリアし、他ブログやサイトなどに掲載
    されていないもの
  ・氏名の掲載がNGまたは抵抗のある方はペンネームでも可能
  
 ◆宛先
   PR-infoアットjaspic.org

執筆に関するご質問やご意見などについてもお寄せください。
皆様の活発な投稿をお待ちしております!
*********************************************************

───────────────────────────────
 ◆3. SPI Japan 2016 実施報告
───────────────────────────────
2016年10月12日-14日で“「はじめる!」 ~その力がここにある!~”
をテーマに SPI Japan 2016を開催いたしました。一般発表33発表の中
から以下の方々が受賞されました。

■最優秀賞
  プロダクトライン開発におけるプロセスの
                           コア資産フィードバックモデルの提案
        林健吾(株式会社デンソー)

■実行委員長賞
  永遠の目標「ヒューマンエラー ゼロ」達成の秘訣
        渡辺聡美(富士通エフ・アイ・ピー株式会社)

■プログラム委員長賞
  ISO26262「確証方策」のより効率的な実施の取り組み
        菅沼由美子(パナソニック株式会社)

■わくわく賞
  「対話」を加えたKPTふりかえりによる、チームの活性化
        長岡桃子(富士通株式会社)

なお、発表資料は11月末を目途にJASPIC Webサイトに掲載いたします。

───────────────────────────────
 ◆4. 会員募集
───────────────────────────────
JASPICは、現在、16社によって構成されています。SPIの技術や活動の
進め方を学びたい、議論したいという法人会員を募集しています。
詳しくは、次のサイトを参照してください。

  ■入会について
    http://www.jaspic.org/organization/join_us/
  ■会員企業と運営体制
    http://www.jaspic.org/organization/members/

───────────────────────────────
 ◆編集後記
───────────────────────────────
メルマガ編集担当のA.Kです。
みなさん、SPI Japan 2016に参加していただけたでしょうか?私は前
日から富山入りして、充実した3日間を過ごしました。
富山はもちろんホテルに泊まりますが、ホテルの部屋って乾燥して、
お肌には悪いかも。乾燥しすぎて、ハンドクリームを買いに走っちゃ
いました。髪の毛も傷んだ感じが。。。富山はホタルイカや白えびが
有名ですが、実は昆布の消費量が日本一なんです。江戸時代の北前船
貿易で、北海道から大量の昆布を買い付け、昆布料理が発展したため
とか。昆布と言えば、髪の毛に良いというイメージがありますよね。
昆布に含まれるネバネバ成分であるフコダインが毛根に良い刺激を与
えるという研究もあります。髪の毛はたんぱく質で出来ていますから、
たんぱく質を一緒に食べると髪の毛が元気になると思います。今晩は
昆布料理を食べて、髪の毛ツヤツヤを目指しますね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 JASPIC メルマガ 2016年10月号
 発行:日本SPIコンソーシアム http://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━