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 ◆ JASPIC メルマガ 2016年4月号 ◆
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本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

* SPI(Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

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 ◆目次
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 1. これから開催するイベント
 2. JASPIC活動報告:SPIトワイライトフォーラム 2016年3月
 3. コラム:小松澤 敦(日立ドキュメントソリューションズ)
           「メールによるコミニュケーション」 
 4. 分科会の紹介:アジャイル分科会
 5. SPI Japan 2016 発表募集のご案内

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 ◆1. これから開催するイベント
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●SPIトワイライトフォーラム
  「システムズエンジニアリング領域からのプロセス改善」
  発表者:井上 樹(株式会社 豆蔵)
  主  催:日本SPIコンソーシアム(JASPIC)
  日  時:2016年6月22日(水)18:30~20:30
  場  所:港勤労福祉会館(田町) 第一洋室

●JASPIC合宿(JASPIC会員限定です)
  日  時:2016年6月17日(金)13:00 ~ 6月18日(土)15:00
  場  所:静岡県浜松市
  内  容:1.議論&納得セッション
             (JASPICのコア資産についての議論)
        :2.講演
             (JASPIC 岸田理事長、乗松特別会員)
          など

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 ◆2. JASPIC活動報告:SPIトワイライトフォーラム 2016年3月
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今回は、講演者にJaSST東京実行委員等されている株式会社ベリサーブ
の山﨑 崇さんをお迎えして、
「ソフトウェアテストの成熟度モデル最新動向」
というテーマで開催致しました。参加者は、20名(研究員2名、会員企
業3名、一般15名)でした。電通大の西先生やJaSSTの常連メンバにも
参加頂き、大変活発な議論がなされました。
テストプロセス改善モデルとして、TMMi、TPI NEXT、ISO/IEC33063を
取り上げ、モデル間の比較を加えながら、分かりやすく解説頂きまし
た。TPI NEXTでは、テスト成熟度マトリクスの具体的な活用方法につ
いて、議論が白熱しました。ISO/IEC 33063では、現状では公に入手
できる情報が限られますが、規格に関わられている西先生の追加情報
もあり、最新の情報を共有できたと共に、他の規格との関係等を俯瞰
することもできました。
資料のボリュームもありましたが、活発な質疑応答がなされ、まだま
だ2時間では足りない、もっと深く議論したいと感じるセッションで
した。終了後は、恒例の懇親会で大いに盛り上がり、SQAの役割とは?
といった議論が夜遅くまで続きました。
当日の発表スライドは、以下のURLからダウンロード頂けます:

テストプロセスを改善したい、構築したいとお考えの方は是非お役立
てください。

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 ◆3. コラム:「メールによるコミニュケーション」
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今やメールはビジネスにおける重要なコミニュケーションインフラに
なり、会社のメールサーバが止まると仕事も止まるという状況になっ
ていると思います。
なぜメールがここまで普及したのでしょうか。その一つは記録性の良
さだと考えています。電話は即時性、文字入力不要の手軽さから、今
後も利用し続けられると思いますが、音声は消えてしまい、いわゆる
「言った、言わない」の議論におちいることがありました。もちろん、
電話も録音すれば、良いのですが、ビジネスシーンで、電話の録音を
きかせながら、「あの時、言いましたよね。」とはなかなか言えない
でしょう。メールなら、相手の言葉を引用することは、自然にできる
ことです。また、複数の人への同報し、利害関係者間に同じ情報を提
供することもメールは得意としているでしょう。

メールは原則文字情報のみです。映像、音声と比較して、その情報量
は非常に少ないものです。メールの文字には書き手の表情や言い方が
含まれていません。もちろん、メールでも書き方で、感情を伝えるこ
とや読むことは可能で、相手を喜ばすことも怒らせてしまうこともで
きます。ツイッターなどのSNSで見ず知らずの人と文字だけで交流
したり、逆に炎上するということもよく聞く話です。文字から伝わら
ない情報は結局は相手の想像力の補完に頼る部分が大きいと思います。
相手との関係が良好な時は、概ね思った通りに補完してくれるので、
良いのですが、何らかの原因で相手を怒らせてしまった場合、メール
は非常に危険な道具となるでしょう。こちらは謝罪しているつもりな
のに相手は謝罪とは解釈してくれない。いくら謝罪の言葉を連ねても、
言い訳と思われて、火に油を注ぐだけ。メールで関係が悪化した場合
は、相手の誤解も含まれてしまうので、関係の改善には時間がかかる
かもしれません。できればこうなる前に実際に会ったり、電話して謝
罪をしたいものです。

もう一つメールの使い方が難しいのが、何か頼みごとをする時です。
話を始める時にメールを使うと、自分の依頼する時間に関係なく、相
手は好きな時間に内容を見て、検討することができます。メールにお
けるメッセージの非同期性というものでしょうか。しかし依頼に対し
て条件を出されたりするなど交渉事が始まったらどこまでメールを使
うかを判断しなければなりません。こちらの誠意を文字だけでどこま
で伝えられるかということ考える必要があります。こんなことを書か
なくても、重要な依頼はメールに頼らず、直接会って話をするという
ことは、皆さん、頭では分かっていると思います。でも時間に追われ
たりすると、油断してやってしまうんです。

「ゴメン」で済まない謝罪と「頼むよ」で済まない依頼はメールを送
る前に、一呼吸置くこともよいことだと思います。

小松澤 敦(日立ドキュメントソリューションズ)

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皆様の活発な投稿をお待ちしております!
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 ◆4. 分科会の紹介:アジャイル分科会
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JASPICでは、あるテーマに対して興味を持つメンバが集まり、一年間
にわたって議論する場として14の分科会が活動しています。その中か
ら今年度より発足したアジャイル分科会の紹介をさせていただきます。

●アジャイル分科会
ソフトウェアプロセス改善を推進していく際、対象となるプロジェク
トがどのような開発プロセスを定義しているかはとても重要です。プ
ロジェクト特性にあわせて如何にフィットしたプロセスをデザインす
るかがプロジェクトの成否を決めると言っても過言ではないでしょう。
プロセスをデザインするにあたり、これまでは多くの組織がウォータ
フォールを参考にしてきました。しかし、近年、ビジネスの変革に伴
い、アジャイルな開発プロセスをデザインするケースが確実に増えて
きています。そして、事例が増えるにつれ、成功例が次々と報告され、
それと共に、失敗例も報告されています。また、これまでアジャイル
開発に取り組んでいなかったSEPGやSQAが、目の前に現れたアジャイル
開発にどう対応すればいいのか戸惑っているケースも見受けられます。

アジャイル分科会では、着実に根を張り始めたアジャイル開発を多面
的に眺め、アジャイル開発の本質を理解し、SPI/SPAの視点で議論を
行っています。アジャイル開発におけるSEPGやSQAのあり方はどうす
べきなのか。アジャイル開発を推進していく際、どのような気付きを
得てもらうべきなのか。アジャイル開発に親和性の高いSEPGやSQAは
どんな人間像なのか。アジャイル開発とプロセス改善を軸に議論を重
ねていきます。

2016年1月に発足したアジャイル分科会は、会員数が16名(11社)で、
月に一度の会合を開催しています。今後は、輪読や分科会限定のセミ
ナや、テーマ毎の検討会などを行っていく予定です。会員にはアジャ
イル開発を何度も経験しているベテラン(?)や、これからアジャイ
ル開発を学ぼうというフレッシュなメンバまで様々な人がいます。立
場もSEPG、SQAはもとより、開発者も交え、それぞれの立場から持論
を展開しています。

先日JASPICの例会で「アジャイル祭り」が開催されました。我らがア
ジャイル分科会の面々も、祭りのあちこちで参加者と共に盛り上がり、
時には分科会メンバ同士で議論を交わし、祭りを大いに楽しみました。
また、分科会メンバの意識をあわせるべく、分科会内でアジャイルの
ワークショップの開催も予定しています。議論を交わすだけでなく、
自分達も楽しみながらアジャイル開発のノウハウを習得していく、そ
んな分科会活動を展開していきます。

プロセス改善の深い見識を持つメンバが交わす議論からアジャイル開
発の何が生まれてくるのか。あなたも見てみたいと思いませんか。そ
う思った方は今すぐアジャイル分科会のメンバになりましょう!!

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 ◆5. SPI Japan 2016 発表募集のご案内
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毎年実施しておりますSPIに関する国内有数のイベント、ソフトウェア
プロセス改善カンファレンス(SPI Japan 2016)本会議の発表募集を
4月22日(金)より開始しました!

  ■日程:2016年10月12日(水)~14日(金)
  ■場所:富山国際会議場(富山県富山市)
          http://www.ticc.co.jp/

今年のテーマは、

「はじめる!」 ~その力がここにある!~

です。

「現状を変えたい!」「変えてみたい!」でも「その一歩が踏み出せ
ない」そんな悩みを抱えている方々も多いのではないでしょうか。
そんな悩みを持った方々が、SPI Japanをきっかけに同じ志を持つ仲間
を見つけ、「一歩を踏み出す」「何かを始める」。
そのための力を、私たちと一緒に作りませんか?
皆様の悩んだり苦労された事、工夫したり作り上げた事例は、それを
必要とする組織や仲間がいるはずです。
皆様が体験した「発見」「喜び」を世の中に伝えることで、何かを始
めるための、一歩を踏む出すためのお手伝いをしませんか。

締め切りは5月30日(月)を予定しています。
当カンファレンスでは、皆様の発表を心よりお待ちしております。
詳しくは、SPI Japan 2016のホームページをご覧ください。 

http://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2016/

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 ◆編集後記
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メルマガ編集担当のA.Kです。 
段々と暖かい日が増えてきて、外出が楽しい季節になってきました。
久しぶりに花壇を整えお花を植えてみました。土の中には、大きな幼
虫の姿も見え、小さな虫たちも活動が増えています。
もう少しすると蜂も活発になってきます。昨年は花に蜂がたくさん訪
れたため、怖くて庭に近づくことができませんでした。そのため今回
は害虫対策に木酢液を用意してみました。蜂にも効果があるとのこ
とで期待しています。
以前はローズマリーを植えていましたが、家族が雑草と間違えて抜
いてしまいました。今思うと、その当時は蜂もあまり来なかったので
ローズマリーも効果があったのではないでしょうか。
害虫対策をしながら、今後もガーデニングを楽しみたいと思います。

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 JASPIC メルマガ 2016年4月号
 発行:日本SPIコンソーシアム http://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
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