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 ◆ JASPIC メルマガ 2019年8月号 ◆
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本メルマガでは、定期的に日本SPIコンソーシアム(JASPIC)主催のイ
ベント情報やJASPIC研究員によるコラム等をまとめてお伝えします。

今回は、10月開催の SPI Japan 2019 (SJ19)特集です。

* SPI (Software Process Improvement):ソフトウェアプロセス改善

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 ◆目次
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 1.開催のご案内
 2.プログラム概要
 3.SJ19の歩き方
 4.参加者の声
 5.今後のスケジュール

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 1. 開催のご案内
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SPI Japan 2019
ソフトウェアプロセス改善カンファレンス2019を開催致します!

・日程:2019年10月 9日(水)13:00 ~ 10月11日(金)12:00  本会議
        2019年10月11日(金)13:30 ~ 16:30  チュートリアル

・場所:京都テルサ(京都府京都市)
     http://www.kyoto-terrsa.or.jp/
・主催:日本SPIコンソーシアム (JASPIC)
・後援:独立行政法人 情報処理推進機構 (IPA)
        ソフトウェア技術者協会 (SEA)
        日本SPICEネットワーク
        一般財団法人 日本科学技術連盟 (JUSE)
        一般社団法人 PMI日本支部
        派生開発推進協議会 (AFFORDD)
        Agile Japan

・参加費(税込):本会議:¥33,000-、チュートリアル:¥16,500-
※2016年11月28日に施行された法律「平成28年法律第85号及び86号」 
に基づき開催月時点の税込金額(10%)でご請求させていただきます 

  ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  近年の海外からの観光客の増加などで、京都付近での宿泊先の確
  保は、日程が近づくほど困難になることが予想されます。
  カンファレンスに参加予定のみなさまは、早めに宿泊先を確保さ
  れることをおすすめします。
  ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


本カンファレンスの今年のテーマは、

  「つなげる」  ~共通性を見つけて取り組みを体系化しよう!~

です。

開発現場に寄り添い、特定の問題にフォーカスした個別の取り組みは、
そこから共通性を見いだして一般化することで、適用範囲を広げるこ
とができます。そして、それらの取り組みをインプットとアウトプッ
トをつなげて体系化すれば、取り組みの影響が伝搬していくので、活
動の価値は加速度的に高まっていくはずです。テーマにはそんな期待
が込められています。

SPI Japanでは参加されるみなさまができるだけ多くの人とコミュニケ
ーションされることを期待して、さまざまな企画を用意しております。

コミュニケーションの場には無数の改善活動の素材が置かれています。
それらの素材は、みなさまの課題に直接的には関連しないかもしれま
せん。でも、見る角度を変えたり、ズームイン・ズームアウトしてみ
たりすれば、必ず何らかの関連性が見つかるはずです。

そうして得られた知見や、みなさま自身の中から湧き起こったひらめ
きや確信は、改善活動を体系化する中にさまざまな形で取り込まれて、
大きな成果へとつながることでしょう。 

SPI Japanは、関係するすべての方々が(発表者、参加者、そして運営
スタッフも)お互いを理解し、高め合うことができる場所です。

当カンファレンスではみなさまのご参加を心よりお待ちしております。

秋の京都でお会いしましょう。

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 2. プログラム概要
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★本会議
◇基調講演:
タイトル:
文化人類学の視角をイノベーションに活かす
──エスノグラフィの可能性

講演者:
伊藤 泰信 氏(国立大学法人 北陸先端科学技術大学院大学(JAIST))

概略:
エスノグラフィという現場密着型の調査手法は、潜在ニーズや価値観
を掘り起こすのに役立ちます。本講演では文化人類学の視角、および、
エスノグラフィという現場密着型の調査手法について具体例を交えな
がらお話します。

◇一般発表:
公募・審査による30件の発表と、国際交流枠1件の発表です。
今回も様々な題材による発表が寄せられました。
現場が直面している課題を解決するヒントとなる発表、改善活動に関
する知見や経験に関する発表、さらには、改善活動を尚いっそう進め
ていく上での指針を与えてくれる発表などを予定しています。

◇トーク&納得セッション:
聴くだけの一方通行ではなく、双方向の会話やワークショップで「納
得感」をお持ち帰りいただくセッションです。
7つのテーマから1つのテーマを選び、ご参加ください。

1 EPGとQAGを「つなげて」る?連携してる?
2 ゲーミフィケーションを活用したSEPG育成ワークショップ 
  ~ゲームの力を仕事や人材育成に活用しよう!~ 
3 物事を構造的、抽象的に捉えてみると?
4 アジャイル開発導入のお悩み解消!アジャイル診断体験
  ~アジャイル開発スタートアップキットと効果的ワークを体験~
5 KPTをもっと楽しく 
  ~マンネリ化を防ぐメタモデリング手法を知る~
6 プロセス改善とメトリクス(意義・意味・運用を考える)
7 組み込み開発とアジャイルについて考える!!

◇意見交換会:
今年も恒例のワールドカフェ形式の意見交換を行います。
本カンファレンスで見聞きしたホットな話題も含めて、初対面の方々
と共に意見交換してみませんか?
SPIを通じて集まった人同士の交流の機会としてお楽しみください。
別途\1,000の参加料でフリードリンク(アルコール含む)/お食事をご
用意いたします。参加料は当日意見交換会会場でお支払いください。

<ワールドカフェ>
ワールドカフェとは「知識や知恵は、機能的な会議の中で生まれるの
ではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築く
ことが出来る『カフェ』のような空間でこそ創発される」という考え
方に基づいた話し合いの形です。

◇招待講演:
タイトル:
具体・抽象・アナロジー  ~遠くのものの共通性を見つける~

講演者:
細谷 功 氏
(ビジネスコンサルタント/著述家)

概略:
思考の基本となる具体と抽象の往復運動やその応用としてのアナロジ
ー思考について解説し、演習を交えてビジネスの新しい発想へのヒン
トをつかんでいただくことを目標とします。

★チュートリアル
毎年ご好評をいただいておりますチュートリアル企画を今年は2コマ
ご用意いたしました。対話(はなし)を見える化する手法であるグラ
フィックファシリテーションの体験や、CMMI(能力成熟度モデル統合)
の新バージョンの解説など、皆さんの改善活動に必要な知識やスキル・
活動のヒントを持ち帰っていただきます。

チュートリアルA 
『 現場の主体性に火をつけよう! 
 グラフィックファシリテーション体験講座』

チュートリアルB
『 CMMI(能力成熟度モデル統合)V2.0の概要紹介
 ~CMMI最新版における変更点を知る~』

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 3. SJ19の歩き方
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SPI Japan 2019では、参加するみなさんの期待に応えるべくさまざま
な企画を用意しました。ここでは、それぞれの企画に込めた想いと、
企画全体を貫くポリシーを、ちょっとだけ紹介させてください。

<基調講演>
基調講演をお願いした伊藤先生は、文化人類学がご専門でニュージー
ランドのマオリ族を対象にしたフィールドワークで実績を上げられて
います。「ソフトウェア開発と何の関係が」と思う方もいるかもしれ
ませんが、「調査対象の人々とどのような関係を築きながらどのよう
に情報を集めて自説を構築していくのか」という課題は、「改善活動
でどのように開発現場との関係性を築けばよいのか」という課題と、
相通じるところがあるのではないでしょうか?

<一般発表>
毎年たくさんの方に改善活動の事例を発表していただいています。発
表される事例が参加するみなさんの課題を解決する直接的な回答になっ
ていることはほとんどないと思います。でも、そこにはみなさんの課
題解決に使える素材は無数に存在しているはずです。どうか、「違い
を発見して離れる」のではなく「共通性を発見して近づく」という思
いで、議論に参加してみてください。

<トーク&納得セッション>
興味の方向性が一致している人が集まれば、自然とコミュニケーショ
ンは盛り上がってくると思います。そこから、自分の中にあったもや
もやが形になって意識できるようになるかもしれません。
また、今年の7つのセッションのうちの4つは、JASPIC活動の中で大き
なウェイトを持つ分科会活動から生み出されたものです。みなさんの
JASPICへの関心がより高まることも、運営側としては期待しています。

<意見交換会>
あまり知り合いが参加していない方でも、寂しい思いをせずに楽しん
でいただけるように、運営側としてもさまざまな工夫をしています。
ぜひとも、発表を聴いて直接話を聞いてみたいと思った人や、以前か
ら話をしてみたいと思っていた人はもちろん、偶然隣に居合わせた方
にも、話しかけてみてください。やわらかい雰囲気だからこそ出てく
る会話がそこにはあるはずです。
運営スタッフにも気軽に声をかけてください。きっと話に乗ってくれ
ると思います。

<招待講演>
招待講演をお願いした細谷さんは、たくさんの本を書かれていますが、
いずれも、具体化と抽象化の間を必要に応じて変化させることの大切
さを伝えていると思います。改善活動を進めるみなさんの悩みの多く
は、開発現場とのコミュニケーションにあるのでないでしょうか? 
コミュニケーション不全の大きな要因である抽象度のミスマッチを解
消するために参考になる、いろいろな話が聞けると思います。

<チュートリアル>
グラフィックファシリテーションはこれまでとは違ったコミュニケー
ション技法を体感することができるでしょう。
CMMI-V2.0 の概要紹介は、新バージョンの変更点についての知見が得    
られますので、CMMIベースで改善活動を進めている組織に対しては、
とても有用な内容になっていると思います。

全体を通して参加されるみなさんのコミュニケーションが促進される
ことを願っています。そんな中でも、次のような関係性を感じていた
だければ、とてもうれしく思います。

 ・一般発表/トーク&納得セッション:改善活動の素材を発見するため
 ・基調講演:それらの素材を理解し、自分たちの利用できる形で取り
  入れるため
 ・招待講演:関連性を見つけて体系化し、相乗効果を発揮するため

10月の京都でお会いできることを、スタッフ一同楽しみにしています。

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 4. 参加者の声
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昨年の SPI Japan にご参加いただいた皆様からの声を一部ご紹介い
たします。

◇基調講演
・市場ニーズの変化内容がぼんやりしていた自分に、明確な変化点を
  示していただけた。
・良いハードウェアだけではすぐにまねされる(勝てない)ソフトウェ
 アとのハイブリッドが必要であるが良かった。

◇一般発表
・日頃のプロセス改善活動の中で忘れてしまっていた本質的なことを
 思い出すことが出来た。
・現場における人材の育成に関して、各社がどの程度の工数をさいて
 取り組んでいるのかの情報は参考になった。
・PMスクラムは早速やってみたいと思った。

◇トーク&納得セッション
・良い例、悪い例も分かりやすく表現されており、理解を促すのに助
 かった。講義とワークのバランスもよく、何より普段の自分をふり
 かえるきっかけとなったのがとてもよかったです。
・XDDPは名前しか知らないレベルで参加したが、ゲームとその後の概
 要説明を通じて、XDDPをおよそ理解できた。XDDPを構成するPFDやT
 Mなど、要素となる手法にも使えるものがあり、今後の勉強に役立
 てたい。
・SEPGの教育や、自分たちの中の気付きにも使えそう。

◇意見交換会
・ワールドカフェ形式は初めてですが、今回のフォーラムのふりかえ
 りもできて、持ち帰ることも整理できた。
・様々な意見や人と情報交換できて良かった。もう少し時間が長くて
 も良いくらい。

◇招待講演
・利用できそうなフレーズ、考え方が多く、すぐに使えそう。
・引き込まれるプレゼン内容で、寝る暇がなかった。

◇チュートリアル
・チームで何かをまとめあげる手法がわかり、また難しい点も演習を
 通して実感できた。
・事例の有効性の根拠を考えるきっかけになった。

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 5. 今後のスケジュール
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現在、参加者募集中です!
http://www.jaspic.org/events/sj/spi_japan_2019/

2019年10月4日(金)または定員に達した段階で申し込み受付を終了いた
します。特にチュートリアルは、募集枠が本会議よりかなり少なく、
早期に定員に達することが予想されますので、お早めにお申し込みく
ださい。
皆様のご参加を心よりお待ちしております!

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 ◆編集後記
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メルマガ編集担当のA.Kです。
残暑が続くこの時期ですが、エアコンの冷房と除湿をどのように使い
分けていますか?私は除湿のほうが体に負担が少ない&電気代が安い
と勝手に思い込み、常に除湿運転にしていたのですが、除湿方式にも
2種類「弱冷房除湿」と「再熱除湿」があることを最近知りました。
空気を冷やすことで水分を取り除くのは、弱冷房除湿も再熱除湿も同
じなのですが、再熱除湿運転では、一度冷やして水分を取り除いた空
気をもう一度暖めることで、室温の低下を防ぐように運転する点に違
いがあります。そのため、再熱除湿運転は冷房よりも電気代が高くな
るそうです。まとめると、以下のようになります。
 「弱冷房除湿」
   冷房同様室温も下がる、電気代は冷房よりも安い
 「再熱除湿」
   室温は変わらずに湿度だけ下がる、電気代は冷房よりも高い
エアコンのメーカーによっては、除湿方式の切替ができるタイプ、一
方式のみのタイプ(我が家はこちら…「除湿」ボタンのみ)があり、
一方式の場合は、どちらの方式が採用されているか調べることができ
るそうです。冷房、除湿をうまく使い分けて残暑を乗り切りましょう。

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 JASPIC メルマガ 2019年8月号
 発行:日本SPIコンソーシアム http://www.jaspic.org/
 お問い合わせ先:infoAアットjaspic.org
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